パイレーツが一塁のレギュラーを確保 レイズからチェ・ジマン獲得

パイレーツが今オフの補強ポイントの1つだった「一塁のレギュラー」を早々に確保することに成功した。日本時間11月11日、レイズとのトレードで崔志萬(チェ・ジマン)を獲得したことを発表。マイナー右腕のジャック・ハートマンをレイズへ放出した。今季のパイレーツは一塁にマイケル・チェイビス、筒香嘉智など10選手を起用したが、合計で打率.206、17本塁打、出塁率.264、OPS.601と低迷。シーズン終了時には本職の一塁手がロースターにいないなど、大きな弱点となっていた。

シーズン終了後に記者会見でベン・チェリントンGMは「今季は一塁に多くの選手を起用したが、一塁の攻撃力を改善する必要がある」と話していたが、その言葉通り、今オフの補強は一塁からスタートした。現在31歳のチェは、今季レイズで113試合に出場して打率.233、11本塁打、52打点、出塁率.341、OPS.729を記録。2019年に打率.261、19本塁打、OPS.822をマークした実績もあり、今季のパイレーツの一塁手の惨状を考えると、大きなグレードアップとなることは間違いないだろう。

チェはすでにサービスタイムが5年を超えており、来季終了後にフリーエージェント(FA)となる。パイレーツは今夏ホセ・キンタナのトレードでカージナルスから獲得したマルコム・ヌニェスが将来の正一塁手として控えており、今季はマイナーで23本塁打、88打点を記録。来季中のメジャー昇格が予想されており、保有可能期間が残り1年のチェは、ヌニェスが昇格するまでの「つなぎ役」としてうってつけの存在と言えそうだ。

なお、パイレーツはマックス・クラニック、イェリー・デロスサントス、ケイナン・スミス=エンジグバ、ブレイク・セダーリンド、コリン・ホルダーマンの5選手が60日間の故障者リストから復帰。その後、セダーリンド、ピーター・ソロモン、ボー・サルサー、ジェイソン・ディレイ、エリック・スタウト、ザック・コリンズの6選手をロースターから外し、チェの加入によってロースターの40人枠がちょうど埋まった。

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