厚木市内で車内に放置された幼児2人が熱中症で死亡し、母親(22)が保護責任者遺棄致死の罪で起訴された事件を巡り、事件の3週間前に長男を車内放置した事案に関して神奈川県警が作成した文書の送付が児童相談所間で遅れていたことが15日、県への取材で分かった。児相の対応を検証する外部有識者による委員会はこの日、初会合を開催。児相間の連携も含めた一連の経緯を検証し、本年度内に報告書を取りまとめる。
事件は7月29日に発生。当時2歳の長女と同1歳の長男が死亡した。
県によると、7月8日に寒川町内の駐車場で母親が長男を車内に放置しているのを茅ケ崎署が確認し、同14日に管轄する県中央児相に通告。中央児相は同日、ネグレクト(育児放棄)として受理し、親子の居住地を管轄する県厚木児相に移管した。ただ、県警から同日に受け取った事案の詳細を記した文書を中央児相が厚木児相に送付したのは、事件後の8月1日だった。