【FIFAワールドカップカタール2022】注目のFW編

相手ゴールに最も近いポジションであるFWに求められるのは、もちろんゴールだ。とはいえ現代サッカーでは最初の守備選手としての役割も重要であり、「FIFAワールドカップカタール2022」で、強豪国に攻め込まれる時間が長くなる日本のFWは、その役割がより強く求められる。

今大会の日本代表のフォーメーションは4-2-3-1が基本になり、FWのポジションは一つだけになると予想される。ファーストチョイスは、9月のアメリカ戦で快勝に貢献した前田大然(セルティック/スコットランド)か。前線からのプレスを得意とし、50mを5秒台で走るスピードと豊富な運動量で執拗(しつよう)に相手DFを追い回す。DFラインの裏に抜け出す鋭い動きも武器で、攻守両面で相手DFにプレッシャーを与え続ける仕事が期待される。

浅野拓磨(VfLボーフム/ドイツ)もスピードとスタミナを生かした前線からの守備に定評がある。9月に負傷し、出場が危ぶまれたが選出。森保一監督からの信頼の厚さがうかがえる。攻撃面での評価が高いのが上田綺世(セルクル・ブルージュKSV/ベルギー)。ボールを持っていない時の動きの質が高く、182cmの身長を生かした空中戦も強い。町野修斗(湘南ベルマール)は、負傷のためメンバーから外れたDF・中山雄太(ハダースフィールド/イングランド)に代わって代表入り。今季J1でリーグ2位の13ゴールをマークし、7月のE-1サッカー選手権で得点王に輝くなど、上り調子のゴールゲッターだ。誰が出場しても守備に追われる時間が長くなるだろうが、課されたタクスをこなしつつ少ないチャンスをものにして、日本の勝利を引き寄せてほしい。

ドイツ代表のべテラン、2010年大会得点王のトーマス・ミュラー(バイエルン/ドイツ)をはじめ、コスタリカのアンソニー・コントレラス(エレレディアーノ/コスタリカ)、スペインのアルバロ・モラタ(アトレティコ・マドリード/スペイン)ら、日本の対戦相手のストライカーたちはただただ警戒すべき相手だが、花形ポジションのFWは見逃せないスター選手がめじろ押しだ。

中でも優勝候補となるブラジルのエースナンバー・10番を背負うネイマール(パリ・サンジェルマン/フランス)、前回大会に19歳で出場して世界を驚かせ、4年間でさらに進化したフランスのキリアン・エムバぺ(パリ・サンジェルマン/フランス)、そのチームメートで今年のバロンドール(世界最優秀選手賞)を受賞したカリム・ベンゼマ(レアル・マドリード/スペイン)、イングランドのエースで前回大会得点王のハリー・ケイン(トッテナム/イングラン)は得点王候補であり、大会の主役候補だ。

ネイマールはもちろん、史上初の5大会連続ゴールを狙うクリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル。マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)と、長年、ロナウドと“世界最高の選手”の評価を2分してきたリオネル・メッシ(アルゼンチン。パリ・サンジェルマン/フランス)も候補の一角。5大会連続出場の両選手は、今大会が最後のW杯になる可能性が高いが、現代サッカーの2大“生ける伝説”が、どんな輝きを放ってくれるか。

文/佐藤新

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