マリナーズがブルージェイズから強打の外野手・ヘルナンデスを獲得

日本時間11月17日、今オフ初めての大型トレードが成立した。マリナーズは救援右腕エリック・スワンソンと「MLBパイプライン」の球団別プロスペクト・ランキングで8位の左腕アダム・マッコの2選手をブルージェイズへ放出し、強打の外野手テオスカー・ヘルナンデスを獲得。ジェリー・ディポート編成本部長の狙い通りに打線の強化に成功した。マリナーズはフリーエージェント(FA)となったミッチ・ハニガーへのクオリファイング・オファーの提示を見送っており、ヘルナンデスがハニガーに代わって右翼のポジションに入ることになりそうだ。

現在30歳のヘルナンデスは、今季ブルージェイズで131試合に出場して打率.267、25本塁打、77打点、6盗塁、OPS.807を記録した。2020年の短縮シーズンを除くと、4シーズン連続で22本塁打以上を放っており、特に2021年はキャリアハイの打率.296、32本塁打、116打点、12盗塁をマーク。2020年も50試合で16本塁打、OPS.919の好成績を残した。2020年から2年連続でシルバースラッガー賞を受賞し、2021年はオールスター・ゲームや「オールMLB」のセカンド・チームにも選ばれるなど、アメリカン・リーグを代表する強打の外野手として活躍してきた。なお、2023年シーズン終了後にFAとなる予定である。

マリナーズが放出した2選手のうち、現在29歳のスワンソンは今季ブレイクした救援右腕。57試合(うち1先発)に登板して53回2/3を投げ、3勝2敗3セーブ、14ホールド、防御率1.68、70奪三振の好成績をマークした。FAまであと3年保有できる選手であり、マリナーズとしては手放すには惜しい存在だったが、打線の強化を優先したということだろう。

現在21歳のマッコは、2019年ドラフト7巡目(全体216位)指名を受けてマリナーズに入団した先発左腕。今季はマイナーA+級で8試合に先発して38回1/3を投げ、0勝2敗、防御率3.99、60奪三振という成績だった。制球面に難を抱えているものの、マイナー通算奪三振率14.02という三振奪取能力の高さが光る。

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