コワーキングスペース tovio(トビオ) 〜 iti SETOUCHIの中にある、人と人がつながり新しいものを生み出す拠点

新型コロナウイルス感染症の流行の影響で、身近な働き方となったリモートワーク。

しかし自宅でリモートワークとなると、ついつい気が緩んだり、家族がいて気が散ったりし、なかなか集中できませんよね。

そこで利用したいのがコワーキングスペースです。

実は福山市中心部の複合施設「iti SETOUCHI(イチ・セトウチ)」の中に、新しいコワーキングスペースが登場します。

それが「コワーキングスペース tovio(トビオ、以下 tovio)」です。

オープンは2022年(令和4年)11月30日(水)

福山に新たに登場するコワーキングスペース tovioの施設概要や利用料金、特徴、こだわりなどについて詳しく紹介します。

tovioは福山中心部の複合施設 iti SETOUCHIにあるコワーキングスペース

iti SETOUCHIのある建物外観。1階部分がiti SETOUCHIとなる

tovioは、福山市西町にある複合施設「iti SETOUCHI」内のコワーキングスペースです。

iti SETOUCHIの運営企業でもある、福山電業 株式会社(ふくやま でんぎょう -)が運営しています。

またtovioは、宮崎県を中心にコワーキングスペースを運営している株式会社 ATOMica(アトミカ)が監修しているのです。

iti SETOUCHI フロアマップ

コワーキングスペースとは、さまざまな業種の人が仕事などの作業をする場所です。

ただ仕事をするだけではなく、異業種間の交流や共同作業などもできるのがポイント。

Wi-Fiや電源、複合機など、仕事をするのに便利な設備も整っています。

tovioは、iti SETOUCHIの東北側の出入口から行くと近い

なおtovioでは仕事だけでなく、学校の勉強や趣味での作業などもOKです。

しかも学生料金もありますので、学生でも気軽に利用できます。

tovioは複合施設の中にあるので、買い物や食事などとあわせて利用できるのも魅力です。

施設概要

赤点線で囲った部分(番号7)の部分が、イベントスペースとして使用できるエリア

tovioで利用できる設備は以下のとおり。

  • フリーアドレスエリア
  • ソファーラウンジ
  • レセプション(受付)
  • ミーティングルーム
  • フォーカスブース
  • パントリー
  • イベントスペース

それぞれ紹介してきましょう。

フリーアドレスエリア

フリーアドレスエリアは、使用する席が決まっておらず、空いている席に自由に座って作業できるスペースです。

広々とした空間なのが特徴で、気分に合わせて好きな場所で過ごせます。

フリーアドレスエリアは、全部で70席です。

ソファーラウンジ

ソファーラウンジは、ソファーにゆったりと座りながら作業ができるスペースです。

商談や読書、カフェのような使い方ができます。

コワーキングスペース利用者は、基本料金のみ(追加料金なし)で利用可能です。

ソファーラウンジは、16席あります。

ミーティングルーム

ミーティングルームは、壁で仕切られた会議室です。

周囲の音を気にせず、会議をおこなえます。

大型モニターも設置しているので便利です。

ミーティングルームは全部で16席で、利用は月額会員限定となります。

利用の際は、事前の予約が必要です。

なお月額会員は、月額料金にミーティングルームの無料利用時間が含まれています。

詳細は、「利用料金」の項目を見てください。

フォーカスブース(個室)

フォーカスブースは、いわゆる個室のスペースです。

机のまわりを囲いで覆っているため、作業に集中したいときにおすすめ。

なお完全密閉ではなく、囲いの上部は開いています。

コワーキングスペース利用者は、基本料金のみ(追加料金なし)で利用可能。

フォーカスブースは、全部で7席あります。
うち4席は月額会員限定利用で、残る3席がONE DAY利用者用です。

イベントスペース

プロジェクターも完備

イベントスペースは、さまざまなイベントをおこなうところです。

ソファーラウンジやフリーアドレスエリアの一部区画を、イベントスペースとして利用できます。

赤点線で囲った部分(番号7)の部分が、イベントスペースとして使用できるエリア

レイアウトの変更もでき、 70〜100名収容できます。

利用するときは、事前に予約をしてください。

月額会員でなくても利用可能です。

サービス・設備・備品など

tovioではさまざまなサービスや設備・備品が用意されており、仕事をするのに便利です。

おもなサービス・設備・備品は、 以下のとおり。

  • 無線Wi-Fi
  • 電源
  • イベント設備
  • 来客対応
  • 郵便受け取り
  • メンバーアプリ
  • ビジネス備品各種
  • ウォーターサーバー、電子レンジ、冷蔵庫など
  • カラー複合機(有料)
ウォーターサーバー(左)、複合機(右:有料)
大型複合機(有料)
電子レンジ

なお以下は月額会員向けのもので、月額料金に追加で料金が必要です。

  • 専用ロッカー
  • 住所記載、登記
ロッカー

詳細はスタッフに確認してください。

利用料金

2022年(令和4年)11月時点の情報。価格は消費税込

tovioは以下のような利用形態ごとに、利用料金が定められています。

  • ONE TIME(一時利用)
  • 月額会員プラン

上記に加え、有料のエリアを利用するときには別途追加料金が必要です。

なおiti SETOUCHIには、コワーキングスペースとは別にレンタルオフィスもあります。

別途レンタルスペースを契約している場合は、無料でコワーキングスペースを利用可能です。

ONE DAY(一時利用)

ONE DAY(ワン・デイ)は、単発的に一時利用するためのプランです。

ONE DAYプランの料金は、 以下のとおり。

月額会員

月額会員は、月極でtovioを利用したい場合のプランです。

複数の料金プランが用意されています。

利用状況に適したプランを選んでください。

月額会員は、初回支払時に補償金として10,000円が必要です。
補償金は解約時に精算されます。

また月額会員は電子キーの発行手数料として、利用料とは別に1枚あたり5,500円が必要です(発行時のみ)。

なお、月額会員はゲストを1日1名まで無料で呼べます
2名以降は、1人あたりONE DAY料金が必要です。

オプション利用

以下の設備を利用する場合、利用料金に加えてオプション利用料金(追加料金)が必要です。

いずれも利用には、事前の予約が必須です。

詳細は、スタッフに尋ねてください。

利用方法

tovioの入口

tovioの利用の仕方を紹介します。

実際に利用する際の参考にしてください。

tovioをはじめて利用する場合、また一日利用をする場合は最初に受付をおこないます。

受付は、入口のドアをくぐってすぐ左手です。

スタッフより利用説明を受け、必要な書類への記入をしてください。

料金は前払い制ですので、利用説明のあとに料金を支払います。

料金を支払ったら、tovioを利用しましょう。

注目の施設・iti SETOUCHI内にある新しいコワーキングスペース tovio。

福山電業 株式会社・iti SETOUCHI支配人で、tovioの事業統括責任者である谷口博輝(たにぐち ひろき)さんに話を聞きました。

tovioの責任者・谷口 博輝さんへのインタビュー

谷口博輝さん

注目の施設・iti SETOUCHI(イチ・セトウチ)内にある新しいコワーキングスペース・tovio(トビオ)。

福山電業 株式会社・iti SETOUCHI支配人で、tovioの事業統括責任者である谷口博輝(たにぐち ひろき)さんに話を聞きました。

人と人がつながって新しいものを生み出していく拠点としてtovioが誕生

iti SETOUCHI 正面入口

──オープンの経緯を知りたい。

谷口(敬称略)──

tovioがある「iti SETOUCHI」の建物は、もともと百貨店の「そごう」として1992年(平成4年)に建てられたものです。

その後、そごうから「福山ロッツ」を経て「リム福山」へと商業施設は変わっていき、2020年(令和2年)にいったん閉鎖。

そして2022年(令和4年)に、弊社・福山電業がiti SETOUCHIをオープンしました。

iti SETOUCHIの建物・土地は福山市の所有です。

契約時の福山市との話で「周辺の街と連続したシームレスな施設にしたい」、「これまでの商業施設や複合施設とは違った要素を入れてほしい」といった要望がありました。

イメージとしては、大型の屋根がある公園のようなイメージでしょうか。

そのコンセプトのもと、iti SETOUCHIの中は飲食エリア・ワークエリア・ファクトリー(ものづくり)エリアなどに分かれています。

小さな街を再現したイメージです。

そして、施設内の各エリアをつなぐ場所として考えたのが、tovioになります。

tovioのコンセプトは「ソーシャル・コワーキングスペース」。

街の主役は人。
人が生きる原動力のひとつは、出会いだと思うんです。

出会いや交流を通じて、新しい体験をしたり、価値観が刺激されたりして、新しいステージにつながっていくと考えています。

その考えのもと、人と人がつながって新しいものを生み出していく拠点としてtovioが生まれました。

私たちは、コワーキングスペースの運営は初めてです。

そこでご縁があって知り合った、コワーキングスペースを運営する企業・ATOMica(アトミカ)さんに、監修として協力をしてもらいました。

──名称の由来は?

谷口──

tovioは、もともと福山電業が「コミュニケーションネーム」として定めていたものです。

それをコワーキングスペースの名称としても使用することになりました。

tovioは漫画『鉄腕アトム』の主人公・アトムがロボットになる前、人間だったときの名前『天馬飛雄(てんま とびお)』に由来しています。

あえてターゲットを設けないことで、幅広い人に利用してもらう

──tovioならではの特徴やこだわりは?

谷口──

実はtovioは、明確なターゲット層をあえて設けていません
それが特徴的だと思います。

デイタイムやナイトタイム、平日や休日で人の流れが異なるように、それに合わせて柔軟にアプローチしていきたいと思っています。

また、どうやったら利用しやすくなるのか、そこをしっかりと見極めていきたいです。

ただ同じような人たちだけでは、相乗効果が活かせません。

だからあえてターゲットを設けず、どんな人でも気軽に利用しやすい、オープンな施設を目指しています

思わぬところから、利用するかたが増えることもありますから。

iti SETOUCHIという「街」の中にあるのですから、それを大いに活かしたいですね。

またターゲットを設けていないことで、状況に応じた柔軟な方策もできるのも利点ではないでしょうか。

課題を解決する過程で、さまざまな関係性が生まれてくる

──運営上、気をつけたいことは?

谷口──

WISH(ウィッシュ=思い・願い・相談)を集めて、KNOT(ノット=それを満たす相手との出会い)を創出したいと考えています。

これは共創パートナーであるATOMicaさんが大事にされている言葉で、私たちもとても共感している理念です。

ただ人を集めただけの場では、コミュニティと呼べるものは生まれません。

人々の思いや願いをセットで繋いでこそ、新しい出会いや共創が生まれてかるものだと考えています。

人と人の接点が生まれる手前の部分、キッカケの部分を重視していきたいと考えています。

また、「働く」ということは生活するための手段、生活の一部です。

ですから働くことが生活の中心ではなく、生活の延長線上にあると捉えることが大切だと思います。

いままでの働きかたは、自分の生活とリンクしないことが多いんじゃないでしょうか。

そこでtovioの利用をキッカケにして、「自分の暮らしをどうやったら彩り豊かにしていけるのか?」を、利用するかたとスタッフがともに考えられるようになればいいなと思います。

それが「暮らしと働くを身近に。誰もがつながれる場所へ。」というコンセプトにつながっているんです。

ただ大切なのは、私たちの価値観を押しつけすぎないこと。

「for you(フォー・ユー)」の精神を大切にし、相手の立場を想像して、思いやりあふれる言動をスタッフ一同心がけていきます。

利用するかたとのコミュニケーションをしっかりと計り、状況に合わせたご案内をしていきたいんです。

「いい意味でのお節介」といえばいいですかね(笑)。

tovioと地域の産業とを結びつけていきたい

──今後やってみたいことや展望などがあれば、教えてほしい。

谷口──

福山電業は戦災復興のときから、インフラなどの街づくりに携わってきました。

今度は違った形で、街づくりに関わることになったのです。

そこで今後は「tovioを地域の産業と結びつけられないか?」という点を考えています。

地域の1次産業・2次産業・3次産業の事業者さんと、うまく連携できないかと。

たとえば商品プロダクトに悩んでいる地元の農家さんがtovioに来られ、私たちに相談する。

そこで、私たちがtovioを使っているデザイナーさんを紹介して商品パッケージをつくる、といったような流れができればいいなと思っています。

そしてtovioに集まるベクトルから、tovioから地域へ発信されていくという形をつくっていきたいと思います。

また、私たちも積極的にイベントなどに顔を出し、地域と交流を深めていきたいですね。

暮らしと仕事を身近にし、誰もがつながれるコワーキングスペース tovio

複合施設の中という便利な場所にあるコワーキングスペース tovio。

仕事の場所としてももちろん活用できますが、異業種の人と出会い、新たな取り組みが生まれる可能性があることも魅力的です。

地域の新たな拠点としても楽しみなtovioを、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。

© 一般社団法人はれとこ