上越観光物産センター 本年度末で休止へ 施設機能低下や老朽化

 上越市は、令和5年3月で上越観光物産センター(同市藤野新田)を休止する方針を明らかにした。11月29日に開かれた新道区地域協議会で、委員に対して報告した。
 休止の理由について同市施設経営管理室は施設機能の低下や老朽化による多額の費用負担を挙げている。同施設は貸館によるイベント実施と、常設の特産販売を主な機能としているが、上越商業サービス公社が運営する「さくら百嘉店」が来年3月までに別の民間施設に移転予定で、施設の機能が貸館のみとなる。加えて貸館の利用実績が減少。貸館機能を利用したイベントの入場者は平成26年度に12万7648人だったのに対し、コロナ禍直前の令和元年度は7万9318人、同3年度は3万6296人だった。
 建物は平成3年度の建築で、30年以上が経過。非常用発電機の更新や、老朽化に伴う修繕工事を行う場合、市は今後数年で合計約1億2700万円が掛かると見込んでいる。
 市は館を休止し、休止中に今後の利活用を検討する方針。休館中は修繕工事などは行わず、方針が決定次第再検討する。
 貸館機能は近隣施設で代替可能としており、施設内に事務所を持つ上越観光コンベンション協会は直江津屋台会館などへの移転が可能と回答している。

来年3月で休止方針が明らかになった上越観光物産センター

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