レッドソックスが吉田正尚を獲得へ 5年9000万ドルで合意との報道

メジャーリーグ各球団にポスティング公示されたばかりの吉田正尚(オリックスバファローズ)が驚きのスピードで夢のメジャー移籍を実現させたようだ。メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、レッドソックスは吉田と5年9000万ドルの大型契約を結ぶことで合意に至ったという。日米間で定められているポスティング制度を利用した移籍のルールに従い、オリックスには譲渡金として1537万5000ドルが支払われる見込みとなっている。

あっという間の決着だった。ヤンキースやマリナーズなどが獲得に動くとみられていた吉田だが、レッドソックスが電光石火の大型契約オファーで獲得に成功。今季オリックスで119試合に出場し、打率.335、21本塁打、88打点、出塁率.447、長打率.561、80四球に対してわずか41三振という抜群の成績を残した吉田のハイクオリティなバッティングが極めて高い評価を得た形となった。5年9000万ドルの契約は、昨オフ鈴木誠也がカブスと結んだ5年8500万ドルを上回るものとなる。

レッドソックスは今季、アレックス・バーデューゴが左翼手として98試合、右翼手として51試合にスタメン出場。右翼で最も多くの試合にスタメン出場したジャッキー・ブラッドリーJr.(59試合)はすでにチームを去っているため、バーデューゴが右翼、吉田が左翼に入る布陣が有力だ。吉田には2023年シーズン開幕までのあいだに左翼後方にそびえるグリーンモンスターに適応することが求められる。

今オフのレッドソックスは、ジョエリー・ロドリゲス、クリス・マーティン、ケンリー・ジャンセンを補強して課題のブルペン強化に成功。吉田を獲得し、外野のレギュラー3人(吉田、エンリケ・ヘルナンデス、バーデューゴ)も固まった。ザンダー・ボガーツとJ・D・マルティネスがFAとなったため、打線の迫力は低下しており、次は正遊撃手ボガーツとの再契約交渉に注力していくことになりそうだ。

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