小川沿いに希少な花 横浜でサクラソウ開花

 国の準絶滅危惧種に指定されているサクラソウが、新横浜公園(横浜市港北区小机町)で白やピンクのかれんな花を咲かせている。希少な花を地域に根付かせようと、地元の小机小学校の児童と市民団体「横浜さくらそう会」が2008年から続けてきた取り組みが実を結んだ。

 同校では、会から寄贈された苗を1年間校内で育て、6年生が卒業前に植栽している。サクラソウは環境変化に弱く維持管理が難しいとされるが、雑草の高さを調節して日陰をつくり、根を張るスペースを広くとるなどの工夫を凝らして花を咲かせた。

 25日は6年生約100人が、小川沿い約500メートルに咲く約2千株の花々を鑑賞。子どもたちは「いっぱい咲いてきれい」「薄ピンクと白のグラデーションがかわいい」と歓声を上げていた。

 男児(11)は「自分も伝統を守り、花をもっと増やしたい」。同会の会長(74)は「10万株を目指し、子どもたちと春を感じられる場所をつくっていきたい」と話していた。

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