【FIFAワールドカップカタール2022】アルゼンチンとクロアチア、フランスとモロッコが準決勝で激突!!

「FIFAワールドカップカタール2022」は残り4試合。日本時間12月13・14日深夜(14・15日早朝)に準決勝が行われ、いよいよ決勝の舞台を踏む2チームが決まる。

13日に行われる準決勝第1試合のカードは、アルゼンチン対クロアチア。ともに準々決勝をPK戦で制したチームの対決になった。アルゼンチンは準々決勝でFWのリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン/フランス)が絶妙なスルーパスを通して先制点を呼び込み、メッシのPKで2-0に。その後、オランダに追いつかれたが、PK戦の末に4強への切符をもぎ取った。アルゼンチンは1回戦でも2-0からオウンゴールで1点を返されたため、詰めの甘さを指摘する声もある一方、逆転負けしたグループリーグ初戦を振り返れば、チーム状態は上向きの印象もある。メッシに力を最大限に発揮させる戦術をより機能させ、1986年大会以来の世界一に王手をかけたい。

対するクロアチアは、準々決勝のブラジル戦で、延長前半終了間際にFW・ネイマール(パリ・サンジェルマン)に華麗なパスの連続からゴールを決められた。“相手エースに劇的ゴールを決められ、残り時間15分あまり”という心が折れそうな状況。しかし、途中出場のブルーノ・ペトコビッチ(ディナモザグレブ/クロアチア)が同点ゴールをたたき込んで追いつき、PK戦で勝利した。ブラジル戦でも攻守に走り回ったMFのルカ・モドリッチ(レアル・マドリード/スペイン)ら主力選手は確実に消耗しているが、闘志を絶やすことなく粘り強く戦うだろう。アルゼンチンも闘志を前面に出して激しいプレーをするチームだけに、激戦&接戦必至だ。アルゼンチンはモドリッチらクロアチア中盤のプレー、クロアチアはメッシのゴール近くでのプレーをどれだけ制限できるかが勝敗を分ける。

14日の第2試合は、連覇を狙うフランスと、アフリカ勢初のベスト4に進出したモロッコが対戦する。フランスは飛び抜けた突破力とシュート技術を持ち、得点ランクトップの5得点を挙げているFWのキリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)、4得点で空中戦に強いオリビエ・ジルー(ミラン/イタリア)、彼らにパスを供給するアントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ・マドリード/スペイン)が好プレーを続けている。優勝候補同士の一戦となった準々決勝のイングランド戦も2-1で競り勝ち、連覇へ向けて視界良好だ。

対するモロッコは、1回戦でスペインをPK戦で退け、準々決勝のポルトガル戦は、ユセフ・エンネシリ(セビージャ/スペイン)の驚異的な高さのヘディングで挙げた1点を守り切り、歴史的勝利を手繰り寄せた。快進撃を支えているのは、1対1の強さに裏打ちされた強固な守備。準決勝に進んだ4チーム中で、最多のタックル数を記録しながらあまりイエローカードをもらわず、失点はオウンゴールの1点のみ。好調のフランス攻撃陣も、ゴールをこじ開けるのは簡単ではないだろう。

また、モロッコは開催国・カタールと地理的に近く、同じアラブ諸国であるため、サポーターの人数が多く、声援も大きい。ホームの雰囲気の中で戦えるのはアドバンテージだ。激しい守備との引き換えともいえる負傷者の多さは気になるが、先制点を挙げることができれば、そのまま逃げ切ることは十分可能だろう。フランスとしては、逆に先制点を決め、モロッコが前に出てこざるを得ない状況に持ち込みたいところだ。

文/佐藤新

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