ロイヤルズが左腕ヤーブロー獲得 1年300万ドルと米記者が伝える

日本時間12月14日、ロイヤルズはレイズからノンテンダー・フリーエージェント(ノンテンダーFA)となっていた左腕ライアン・ヤーブローを獲得したことを発表した。契約条件の詳細は発表されていないが、メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者は関係者から得た情報として、1年300万ドルと伝えている。レイズで「オープナー戦法の申し子」として活躍してきたヤーブローは、新天地ロイヤルズで先発ローテーションの一角を担う見込み。なお、ヤーブロー加入に伴い、右腕ワイアット・ミルズがDFAとなった。

現在30歳のヤーブローはメジャー5年目の今季、レイズで20試合(うち9先発)に登板して80イニングを投げ、3勝8敗、防御率4.50、61奪三振を記録。2度の故障者リスト入りや3度のマイナー降格もあり、短縮シーズンだった2020年を除くと、メジャー昇格後初めて投球イニング数が100に届かなかった。

メジャーデビューした2018年にいきなり16勝をマークし、翌2019年も11勝。2021年にも9勝を挙げたが、オープナーが1~2イニングを投げたあとに長いイニングを投げる「バルクガイ」として手にした白星も多かった。メジャー通算127登板のうち、先発は59試合だけで、残りの68試合はリリーフで投げているが、リリーフでも平均4イニング近くを記録しており、ロングリリーフが非常に多いのが特徴だ。

ロイヤルズは2018年のドラフト1巡目でブレイディ・シンガー(全体18位)、ジャクソン・コワー(全体33位)、ダニエル・リンチ(全体34位)、クリス・ブービッチ(全体40位)と4人の投手を指名したこともあり、彼らの成長とともに投手王国を形成することを目指していたが、現時点で期待通りの成長を見せているのはシンガーだけ。リンチは今季4勝13敗、防御率5.13、ブービッチも今季3勝13敗、防御率5.58と大きく負けが先行し、コワーは7度のリリーフ登板で防御率9.77と打ち込まれた。計算できる先発投手がシンガーくらいしか見当たらない状況のなか、ヤーブローは先発ローテーションの一角として期待される。

© MLB Advanced Media, LP.