〔国内〕2022年11月の災害を振り返る

2022年11月に発生した国内での大規模な災害、事故・事件の案件について振り返ります。

※被害の内訳については、原則的にレスキューナウによる情報取りまとめ時のものです。それぞれの記事の最終更新日以降の状況については反映されていないことがあります。

●11月
【安全保障】北朝鮮による弾道ミサイルの発射相次ぐ
[被害]なし
2022年11月2日08:50頃(以下、日本時間同時刻)、北朝鮮東岸付近から弾道ミサイルとみられる物体が発射された。発射は少なくとも2発とみられ、いずれも朝鮮半島東岸付近に落下した。また同日の16時台にも弾道ミサイルの可能性があるもの1発が発射され、日本のEEZ(排他的経済水域)外に落下した。
翌3日07:48頃、再び北朝鮮はミサイルを発射し、日本列島を越えて飛しょうする可能性があるため、Jアラートでも発射の情報が配信された。その後ミサイルは日本列島上空でレーダーから消失した。同日21:38頃、日本政府は「北朝鮮が弾道ミサイル可能性あるものを発射した」と発表した。
さらに9日15:31頃、北朝鮮は、北朝鮮西岸から弾道ミサイル1発を東の方向に向かって発射。発射地点から250km程度離れた朝鮮半島東岸付近の日本のEEZ外に落下した。
その後も、18日10:14頃に首都平壌近郊から発射されたICBM級弾道ミサイルが北海道渡島大島の西約200kmの日本のEEZ内に落下するなど、北朝鮮によるミサイルの発射が相次いだ。いずれの発射においても負傷者等の被害は無かった。

【地震】三重県南東沖を震源とするM6.4の地震で異常震域みられる
[被害]なし
2022年11月14日17:08頃、三重県南東沖を震源とするM6.4の地震が発生し、福島県双葉町、浪江町、茨城県つくばみらい市で震度4の揺れを観測した。
この地震では「異常震域」がみられた。異常震域とは、震源が非常に深い地震の場合に、震央(震源の直上)ではあまり揺れを感じず、震央から距離の離れた場所で大きな揺れが観測される現象である。陸地のプレートに沈み込んだ海洋プレートの地下深いところで地震が発生すると、揺れの伝わりやすい海洋プレートを伝って揺れが伝播する。そのため一般的な地震の揺れが震央に近いほど強く遠いほど弱くなるのに対し、震央から遠い場所でより強い揺れが観測される。
今回の地震は震源の深さが362kmと非常に深く、震央に近い三重県では震度1以上の揺れは観測されなかったのに対し、震央から離れた福島県や茨城県で大きな揺れが観測された。

【その他】東京都八王子市の東京都立大学で男性教授が襲われ重傷
[被害]負傷者1人
2022年11月29日16:15頃、東京都八王子市の東京都立大学南大沢キャンパス構内で、同大学教授の60代男性が男に背後から襲われ、頭を殴られた上、首や腕など複数箇所を切りつけられる事件が発生した。男性教授は救急搬送され、命に別状はないものの、全治約1か月の重傷を負った。切りつけた男は現在も逃走しており、警察が行方を追っている。なお、大学では構内の警備を強化した上で、事件の翌日から通常通り授業を行っている。

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