在日米海軍厚木基地(大和、綾瀬市)で9月、人体に有害な有機フッ素化合物「PFOS」などを含む泡消火剤が流出した問題で、県は19日までに、基地近くの蓼川で採取した水から国の暫定目標値(1リットル当たり50ナノグラム)の約2倍に当たる濃度の有機フッ素化合物が検出されたと発表した。
今回の水質調査は米軍が10月7日から基地内の調整池にためていた排水を活性炭フィルターで浄化した上で蓼川に放流したことを受け、同14日に実施。基地出口から約1キロ下流地点の立川橋(綾瀬市)付近で、PFOSとPFOAの合算値で1リットル当たり120ナノグラムの濃度が検出された。
9月27日の水質調査では同地点で190ナノグラムを検出。昨年の調査では180~190ナノグラムが検出されており、県大気水質課は「暫定目標値を超えた原因は不明だが、放流との因果関係があるとは言えない」としている。