狩野(海洋高)鳴戸部屋入り 関取目指し恩返し誓う 3月場所で前相撲

 海洋高相撲部3年の狩野煌太選手(17、新発田市出身)が大相撲鳴戸部屋(親方=元大関琴欧洲)に入門することが20日、発表された。同校で親方同席の下、入門会見に臨み、「関取」を目指し精進することを誓った。

一緒に頑張ってきた海洋高相撲部の仲間も同席し、狩野選手(後列左から3人目)を激励

 新発田市の菅谷小1年時に、加治川地区の相撲大会に出場して勝てず最下位に終わったことが悔しくて相撲を始めたという。加治川相撲教室で稽古を積み、七葉中で全国少年選手権大会団体戦3位など活躍した。海洋高では3年のインターハイ個人戦でベスト16入り。
 大相撲入りは今年8月ごろ決断した。鳴戸部屋には同校出身の先輩力士が3人いて、「話を聞いていると、環境が良くて、この部屋に入ったら強くなると思った」と振り返った。高校時代の稽古姿を時折見てきた鳴戸親方(39)は「迷わない、自分の目標に向けて頑張れるところがいい。上にあがるように指導したい」と評価した。

入門会見で握手し決意を見せる狩野選手(右)と鳴戸親方

 この日の会見で「プロの世界に行くからには下を見ず、上を見続けて、稽古に精進したい。お世話になった家族や先生方に恩返しができるよう頑張りたい」と決意を語った。
 同校で過ごした3年間を振り返り、「相撲の技術はもちろん、人としての成長を教えていただいた。関取になれるように頑張ります」と感謝し誓った。押し相撲が得意で、「押し相撲を徹底してやっていきたい」。好きな力士に大関・貴景勝を挙げた。
 相撲部の田海哲也総監督(62)は「相撲が好きで、純粋、素直さは掛け替えのない才能。親方の指導の下、しっかりと一つ一つ番付を上げていってほしい」と激励した。村山大洋監督(30)も「間違いなく、いいものを持っている。前を見て努力を続ければ花は開く。迷いなき押し相撲を取ってほしい」と期待の言葉。同窓会の能水会・伊藤清正会長から激励金が贈られた。
 来年3月場所で前相撲デビューする予定。同校から角界入りは現役で10人目になるという。

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