来年3月末に雪だるま財団解散へ 32年の歴史に幕 安塚区

 雪冷熱を生かした雪室や施設冷房の普及を手掛けてきた公益財団法人「雪だるま財団」(安塚区)が、来年3月末で解散することが、分かった。23日までに小林美佐子理事長名で関係者に通知された。1990年9月の設立以来、32年余りの歴史の幕を閉じる。
 市は23日開かれた市議会厚生常任委員会で報告した。同財団は新型コロナウイルス前から正味財産の減少(赤字)が続いてきた。
 同財団は、利雪や地域振興の取り組みを進めていた旧安塚町が、財団法人として設立。2011年には公益財団法人に移行。市の出資比率は100%で、1億5100万円を出資している。
 キューピットバレイスキー場の開業と相まって、利雪や雪との共生をコンセプトにしたシンポジウムを開いてきた。体験型観光「越後田舎体験」の他、近年では市内の民間企業などが進める「雪室推進プロジェクト」の事務局を担い、事業の推進に寄与してきた。
 市によると、「越後田舎体験」の事務局は、上越観光コンベンション協会への移管を念頭に置いている。雪室推進プロジェクトについては、民間企業などの名前が挙がっている。

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