歩くだけでポイントが貯まるアプリのメリットとデメリット、よりお得に使う方法をFPが解説

テレビや雑誌でも紹介され、ここ数年注目を集める「歩いてポイ活アプリ」。ただ歩くだけでポイントが貯まる上に、健康意識まで高まる可能性も。今までの「ポイ活 = 面倒」の常識とはちょっと違うかもしれませんね。

一体どんなサービスなのか、どうやって使うのか、どの程度お得なのか……メリットとデメリットとあわせ、筆者が実際に使ったアプリも紹介していきます。


歩いてポイ活アプリのメリット

「歩くだけでポイ活できるアプリ」とは、スマホの歩数計測機能を使い、歩数や移動距離などに応じて各種ポイントや電子マネー、商品などがもらえるアプリのことです。

最大のメリットは、面倒な作業はなく、歩くだけで勝手にポイ活できる点でしょう。ポイ活しながら健康管理もできるので、まさに一石二鳥です。日常的に歩いている人であれば、アプリをダウンロードするだけで済みます。わざわざ興味のない広告動画を見たり、ゲームをしたり、アンケートに答えたり……「そこまでしたくない」というのがポイ活に対する本音ですよね。

歩く習慣をつけたい、または毎日よく歩く人には特にメリットが大きくなりそうです。

知っておきたいデメリット

使い方にもよりますが、あえてデメリットをあげるならば無駄な買い物や課金をしてしまう可能性がある点でしょう。

アプリにはさまざまな広告が含まれます。課金 = 悪ではありませんが、ポイ活しているつもりが気付けばそれ以上に使っていた……なんて事は避けたいですね。またアプリによってはスマホの充電を消費しやすくなる点もデメリットと言えます。

仮想通貨がもらえるアプリでは、無料で始められるものもあれば初期投資が必要なケースもあります。稼ぎやすいと評判でも、仮想通貨は乱高下も大きく初心者にはおすすめしにくいです。損をする可能性もあるので、投機要素の強いアプリは上級者向けと言えます。

歩いてポイ活アプリ6選

歩いてポイ活アプリの中には、ポイントではなく仮想通貨や美容・健康食品がもらえるなど様々なアプリが存在します。

ここでは実際に筆者が使ってみて、初めての人でもより安心感を持って身近に使えるアプリを中心に紹介したいと思います。

Coke ON(コークオン)

4,000万ダウンロードを誇るコカ・コーラ公式アプリ『Coke ON(コークオン)』。歩く専用アプリではなく、ドリンク1本購入ごとに1スタンプもらえて15スタンプ貯まると1本無料で手に入る仕組みです。

アプリをダウンロードして『Coke ON チャレンジ』に参加し、1週間で35,000歩達成すると1スタンプ貰えます。1日当たり5,000歩の計算。Coke ONは日々の操作が不要で、毎週歩数の達成確認をするとスタンプが貯まっていくので、まめにスマホチェックしない人でも特典を逃しにくい仕様です。

画像:『Coke ON』アプリより筆者スクリーンショット

dヘルスケア

docomoユーザー以外も使える『dヘルスケア』。日々の歩数目標を達成すると抽選でdポイントが0〜5ポイントがもらえます。体重や血圧、体温、体脂肪率などが記録できるため健康管理が簡単に行え、操作も簡単でシンプルです。

抽選は複数回まとめて引くことができます。ただしdポイントは抽選なので目標達成しても0ポイントの日があります。dポイントを普段から使用している人や、単純にスマホで体重など健康記録を残したい人に向いています。

画像:『dヘルスケア』アプリより筆者スクリーンショット

aruku&(あるくと)

Tポイントが貯められる『aruku&(あるくと)』。「Mapion」や「Shufoo!」を運営する株式会社ONE COMPATH(ワン・コンパス)のアプリです。目標歩数やミッション達成するとTポイントがもらえたり、地域名産品など様々な商品に応募することができます。

ゲーム要素が強めで、ハマれば長く続けられるでしょう。住人からの依頼や多様なミッションが用意され、逆にゲーム慣れしない人には少し操作に戸惑う場面も。応募商品はなかなか当たらないので、クジのようなドキドキ感と、ゲーム + ウォーキングを兼ねた楽しみ方がおすすめです。

画像:『aruku&(あるくと)』アプリより筆者スクリーンショット

楽天ヘルスケア

普段から楽天ポイントを貯めている人におすすめの『楽天ヘルスケア』。1日5,000歩歩くと翌日に引けるラッキーくじがもらえます。くじにはハズレもありますが、楽天ポイントが数ポイント当たります。他のアプリと同様、身長・体重に加え体脂肪率・BMIも記録できます。

くじは翌日中に引かないと失効してしまうため、5,000歩達成の翌日は必ずくじを引く作業が必要ですが、操作はシンプルです。初心者にも分かりやすく、余計な機能がないため継続しやすいでしょう。
※2022年12月現在、Android向けアプリはありません。

画像:『楽天ヘルスケア』アプリより筆者スクリーンショット

Miles(マイルズ)

米国シリコンバレー発のアプリ『Miles(マイルズ)』 は、徒歩のみでなくすべての移動でマイル(ポイント)がたまります。貯めたマイルはフードやサービスなど各種割引、ドリンク、Amazonギフト券などと交換が可能で、抽選や寄付もあります。操作もシンプルで分かりやすいです。

移動方法はAIが自動判定し、1マイル(約1.6キロメートル)の移動に対して1マイルのポイントを付与。環境にやさしい徒歩やランニングの移動には10倍のボーナスマイルが付与されます。換金率としては他アプリとあまり変わらない印象ですが、車(1倍)、電車バス(3倍)、飛行機(0.1倍)の移動もポイント付与されるのは嬉しい点です。

画像:『Miles(マイルズ)』アプリより筆者スクリーンショット

トリマ

徒歩以外に自転車、車、電車などの移動でポイントが貯まる『トリマ』は、デジタル地図のMapFanなどを作成しているジオテクノロジーズ株式会社のアプリ。移動によるポイントのほか、ガチャやスロット、ゲーム、アンケートなど貯め方が豊富ですが、その分アプリの使いこなしには少々慣れが必要かもしれません。

Amazonギフト券、楽天ポイント、Tポイント、dポイント、Pontaポイント、nanacoポイント、WAONポイント、iTunesギフトコード、銀行振込などマイルの交換先が多く、ポイ活アプリとしての色が強めです。歩くポイ活アプリの中ではポイントが貯めやすいと感じます。

画像:『トリマ』アプリより筆者スクリーンショット

もっとお得に使うには

いずれのアプリにも共通して言える点は「ポイ活機能としては低い」こと。ほとんどのアプリが月換算するとわずか数十円ほどです。少しでもお得に使う方法は複数のアプリを併用することです。

充電の減りには注意が必要ですが、多くのアプリは併用可能なため複数ダウンロードすればポイ活効果も多少は高まります。ただし併用してもやはり労力の割にお得感には少々欠けます。健康目的よりも「得したい」「儲けたい」などの気持ちが強いと続かないかもしれません。

まずは自分に合うアプリをいくつか見つけて試してみましょう。ウェアラブル端末があれば本格ウォーキングにも便利ですが、まずはお金をかけずスマホで手軽にスタートがおすすめです。


歩くポイ活アプリはローンチしたてのものが多く、今後の動向にも注目です。

健康のため、今年からウォーキングでもはじめようか……なんて考えている方は、メリットとデメリットを理解した上で、楽しくウォーキングを続けるためのツールとして活用したいですね。

© 株式会社マネーフォワード