劇的優勝から1年 松山英樹はハイライトを自賛「すごいショットだった」

大会2日前の火曜日、ディフェンディングチャンピオンとして記者会見に出席した(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国男子◇ソニーオープンinハワイ 事前(10日)◇ワイアラエCC(ハワイ州)◇7044yd(パー70)

今、映像で振り返ってみても、プレーオフの第2打は「すごいショットだった」。昨年、首位に5打ビハインドで最終ラウンドを折り返した松山英樹は、正規の18番(パー5)でティショットを1Wで振り切ってバーディにし、プレーオフに突入。セカンドを3Wでグリーンにのせてイーグルで勝負を決めた。

「まさか優勝できるとは思っていなかった。苦手としていたコースで週末2日間を『63』、『63』と2回続けられて。コースを攻略できたというのはすごくうれしかった」

相性が良くないと感じる舞台でも好成績を出せたのは大きな“気づき”でもある。「やっぱり苦手なものは苦手ですし、去年と同じような結果を求められても苦しい部分はあるけれど、いい状態に持って行ければそういう(優勝する)ことも全然、可能ということが去年分かったので、そういう状態にしたいですね」と自身の調子に焦点を当てた。

火曜日は東北福祉大の後輩の比嘉一貴、岡田晃平のほか、桂川有人と9ホール回った(撮影/田辺安啓(JJ))

前週の新年初戦を経て、状態自体は「期待はできないですけど少しずつ上がって来た」と開幕に向けて楽しみな気持ちもある。痛めていた首については「11月はゴルフをすると毎回痛くなっていたのを考えるとよくなってきたかな。病院に行ってしっかりと診断出たのも良かった」と説明した。

トレーニングはPGAツアーに参戦してから「一番やっていない」と体の様子を見ながら調整中。「やり方を少しずつ変えてみたりして。いい状態にはなってきていると思う」と話した。

1983年に青木功が日本人選手としてツアー初優勝を遂げたワイアラエCC。松山には今年、アジア勢最多勝利数を更新するツアー9勝目へ期待も高まる。「去年みたいに上手くいけばいいですけど、そう簡単にはいかないということも分かっているので、少しずつ良い状態にして4日間できればいいなと思います」。静かに、闘志を内に秘めた。(ハワイ州ホノルル/石井操)

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