受験生の痴漢被害防げ 神奈川県警、鉄道事業者と撲滅キャンペーン 痴漢行為助長の投稿に対策強化

行き交う利用客に「痴漢撲滅」を呼びかける警察官や鉄道事業者ら=12日午後、横浜市西区の横浜駅東口の新都市プラザ

 14日に始まる大学入学共通テストを前に、受験生が狙われる痴漢被害を防ごうと、神奈川県警は12日、鉄道事業者らと協力し、痴漢撲滅キャンペーンを展開した。横浜駅(横浜市西区)では警察官やボランティアら約20人が利用者に防犯グッズやチラシを配って、注意を呼びかけた。

 今年を含めてここ数年、受験シーズンを前に交流サイト(SNS)上で「遅刻したくないから通報しない」「チャンスデー」など痴漢行為を助長する投稿が見つかっている。

 県警は今回、この時期に初めてキャンペーンを実施、14、15の両日は主要駅で制服警察官の巡回や車両内での警戒を強化する。鉄道事業者も11日から車内アナウンスやデジタルサイネージで痴漢撲滅を訴えている。

 生活安全総務課犯罪抑止対策室の中村高久室長は「受験生が不安なく試験を受けられるようにしたい」と訴えた上で、「万が一、被害を目撃したら勇気を振り絞って助けてもらいたい」とお願いした。

© 株式会社神奈川新聞社