中国の保健当局は14日、先月8日から12日までの期間に、新型コロナウイルスが原因で死亡したとみられる人が5万9938人に上ったと発表した。これまでに適用していた死因の判定基準を変更したと説明している。
「医療機関で死亡した人」の数として公表
保健当局の説明によると、これまでは純粋に新型コロナによる肺炎で死亡した人のみを数えておりこれまで38人としていたが、基礎疾患のある人が感染して重症化し、死亡した場合も数えることにしたという。内訳は呼吸不全で死亡した人が5503人、基礎疾患との合併症で死亡した人は5万4435人。9割が65歳以上だとしている。また重症者用の病床使用率が75.3%になっていることも明かした。医療提供体制も非常に厳しい状況になっていることがうかがえる。
しかし、今回の発表から採用した判定基準は「医療機関で死亡した人」となっており、医療の手が届かず自宅等で亡くなったとみられる人は数えられていない。まだ実態と乖離している可能性も否定できず、今後の発表に関しても注意深く見守る必要がありそうだ。