白銀に赤い帯 トウガラシの雪さらし「かんずり」原料 妙高山背に手際よく

 トウガラシの雪さらしが大寒の20日、妙高市で始まった。快晴の下、真っ赤な実が雪上にまかれ、鮮やかなコントラストを描いた。積雪のある妙高高原で行われた。

籠に入ったトウガラシをまく。積雪は1メートルほどあり、回収用のネットが敷かれていた

 このトウガラシは辛み調味料「かんずり」の原料。雪にさらすことで辛みがまろやかになる。製造する有限会社かんずり(妙高市西条)が大寒の日から行っている。
 雪さらしは例年、会社近くで行っているが、雪が無いことから、同市の池の平温泉アルペンブリックリゾートで始めた。
 用意したトウガラシは約400キロ。肉厚で長さ20センチほどある。妙高山を背景に、従業員4人によって手際良くまかれ、雪上に赤い帯ができた。
 東條昭人社長(53)は、場所を提供してもらったことに感謝し、「かんずりを妙高から発信していきたい」と話した。
 この日は一般見学・体験も行われ、外国人観光客らが楽しんでいた。
 同社によると、今年は約6トンを雪にさらす。2月末にかけて順次行う。地元産のトウガラシは秋の収穫後、塩漬けにしていた。
 雪にさらすのは3、4日といい、回収したトウガラシにユズやこうじ、塩を混ぜる。3年熟成・発酵させ、かんずりにする。

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