エンゼルスのモレノ・オーナーが球団売却を中止へ 球団が公式発表

エンゼルスは数ヶ月間にわたって球団売却の可能性を模索していたが、日本時間1月24日、球団売却を模索するプロセスを終え、アルテ・モレノ・オーナーとその家族が引き続き球団を保有し続けることを発表した。現在76歳のモレノ・オーナーは球団売却の可能性も含め、昨年8月に後任探しをスタート。「ガラティオート・スポーツ・パートナーズ」に財務アドバイザーとしての支援を依頼し、買収に興味を持つ買い手との面談を行っていたが、面談を続けるなかで「まだやり残したことがある」と感じ、球団を保有し続けることを決めたようだ。

エンゼルスが発表した公式声明のなかで、モレノ・オーナーは「このプロセスのあいだ、我々にはやり残したことがあり、チームの将来とファンの体験にポジティブな影響を与えられると感じていることが明らかになった」と球団売却を取りやめた理由を説明。「このオフシーズン、我々のペイロールは球団史上最高額となっており、ファンのもとにワールドシリーズ制覇をもたらすという目標を達成したいと考えている。エンゼルス球団の次のチャプターを楽しみにしている」と意欲を示した。

2003年に「ウォルト・ディズニー・カンパニー」から1億8400万ドルで球団を買収したモレノ。「ガラティオート・スポーツ・パートナーズの素晴らしい努力のおかげで、球団に興味を示してくれた多くの有能な個人やグループと会うことができた」と球団売却のプロセスに協力してくれた人々への感謝を示した一方、「しかし、話し合いが進み、具現化し始めると、我々の心はエンゼルスにあり続け、ファンや選手、従業員とお別れをする準備ができていないことに気づいた」と球団への愛着を語った。

メジャーリーグ公式サイトのロブ・マンフレッド・コミッショナーは「エンゼルスの買収に強い興味を示していた買い手がいたものの、アルテ・モレノの野球への愛が最も重要だ。モレノ一家が球団を引き続き保有することを決めたことを大変嬉しく思う」とモレノの決断を歓迎。球団売却の中止が今季終了後にFAとなる大谷翔平の去就にどんな影響を与えるか、今後の動向には大きな注目が集まりそうだ。

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