【日本人が所属する球団の現状と今後④】大谷が熱望する勝利に一歩前進も補強はまだ未完成!?

2002年の初優勝以来、世界一だけでなくプレーオフ進出も8年間遠ざかっているエンゼルス。このオフは大谷翔平の去就やチームの売却が話題となっているが着実に補強も進行中だ。大谷が熱望するプレーオフ進出へ向け、すでに最低限の補強は完了している。(1月19日時点)

2022年はリーグ最速で20勝に到達し、リード・デトマーズがノーヒッターを達成するなど順調なスタートを切ったエンゼルス。しかし、その後はチームワーストの14連敗を喫するなど停滞し、73勝89敗の地区3位で終了。

MLB史上初となった投打で規定到達の大谷、3年ぶりシーズン40本塁打のマイク・トラウトの活躍は話題となったが、チームでは課題を残した。

そこでこのオフ、積極的に補強を敢行。大谷(15勝)に次ぐ8勝(6敗)のマイケル・ローレンゼンが去った先発には、昨年ドジャースで15勝を挙げ、自身初のオールスターにも選出された左腕のタイラー・アンダーソンを獲得。

防御率3.95がリーグ11位だった救援には、シーズン62試合に登板したカルロス・エステベスの獲得にも成功した。

打線では、大谷とトラウトの活躍で本塁打こそリーグ6位の190本を記録したが、打率はリーグ12位の.233と低迷。そこで、打率.263で28本塁打のブランドン・ドルーリー内野手を獲得。

他にも、29本塁打のハンター・レンフロー外野手、打率.285のジオ・ウルシェラ内野手が加入し、大谷とトラウトをアシストする脇役の強化に成功した。

しかし、アストロズ、マリナーズと上位が強力な地区で、9年ぶりプレーオフ進出のためには、ローテーション投手、クローザー候補、捕手の補強がまだ必要だ。大谷、トラウトの2大スターをさらに輝かせる布陣をそろえられるか、残り少ないオフの補強からは目が離せない。

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