雁木通りに門付け歌 3年ぶりに実施 「高田瞽女ふたたび」

 高田瞽女の門付けを再現するイベント「高田瞽女ふたたび」(高田瞽女の文化を保存・発信する会主催)が4日、上越市本町6、大町5の雁木通りで行われた。

瞽女に扮した一行が雁木を歌い歩く様子を、市内外から集まった大勢の写真愛好家が撮影

 三味線奏者で瞽女唄継承者の月岡祐紀子さんら4人が瞽女に扮(ふん)し、雁木通りを歩いた。道中では先頭の月岡さんが門付け歌を歌い、旧今井染物屋や瞽女ミュージアム高田などでは住民の前で歌う門付けをした。
 3年ぶりの実施ということもあり、例年以上の写真愛好家が集まり、一行にレンズを向けた。初めて訪れたという新潟市の男性は「出発前に解説を聞くことができ、村の人たちが瞽女を受け入れ、歓迎していたことを知ることができた。歴史の深さを知った」と語った。

実際の瞽女と同じように、それぞれが前の人につかまって雁木を歩く

 後半は高田小町で「瞽女宿ライブ」と題し、月岡さんによる演奏会を実施。月岡さんは「瞽女さんが歩き、暮らしていた歴史をすごく背中に感じた。コロナ禍でできない状態が続いていたが、高田の町の人は変わらない温かさ。門付けがいろいろな人の目に触れて、再び親しまれるようになってほしい」と語った。

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