糸魚川総合病院産婦人科 4月から分娩休止 医師のめど立たず

 糸魚川市竹ケ花の糸魚川総合病院(山岸文範院長)は8日付で、4月以降の産婦人科の分娩を休止するとホームページで公表した。
 富山大の協力で派遣されている産婦人科医が本年度で退職することに伴い、これまで市と連携、県の協力を得て後任医師の確保に当たってきたが、医師派遣の応募がなかったという。産前産後の医療・ケアは新たな形でのスタートに向けて準備を進めており、産婦人科医の確保にも引き続き、努めていくとしている。
 同病院は昨年7月、産婦人科の医師体制が確定しない状況にある中で3月末までの対応を決めて公表した。2月の分娩予定者まで受け入れ、3月以降の分娩予定者は妊娠30週頃の妊婦健診から分娩取り扱い施設へ紹介。10月には里帰り分娩の受け付けを終了し、近隣分娩施設の相談などを受けてきた。
 同病院は糸魚川市内で出産できる唯一の医療機関。糸魚川市は同病院の分娩休止を受けて10日付で病院が公表した内容を市ホームページで掲載した。市は今後も継続して安心安全な出産のサポートや医師確保に向けて県や病院と連携、協力して取り組んでいくとしている。

© 株式会社上越タイムス社