エンゼルスがブルペン補強 救援左腕ムーアと1年755万ドルで契約

エンゼルスのマイク・トラウトは日本時間2月16日、「まだチームの補強は終わっていないと思う」と話していたが、どうやらトラウトは正しかったようだ。トラウトの会見から一夜明けた日本時間2月17日、エンゼルスはレンジャーズからフリーエージェント(FA)となっていた救援左腕マット・ムーアと1年契約を結んだことを発表。年俸は755万ドルであることが報じられており、Roster Resourceによると、エンゼルスのCBTペイロールは約2億2700万ドルとなり、ぜいたく税ラインの2億3300万ドルに迫っている。

現在33歳のムーアは昨季レンジャーズで63試合に登板して74イニングを投げ、5勝2敗5セーブ、14ホールド、防御率1.95、83奪三振の好成績をマーク。日本プロ野球の福岡ソフトバンクホークスでプレーした2020年を含め、1年を通してリリーフに専念したのは昨季が初めてだったが、安定感抜群の素晴らしい活躍を見せた。ところが、オフにFAとなったあと、なかなか契約が決まらず、ようやくエンゼルス入団が決まった。

エンゼルスのペリー・ミナシアンGMは「彼は昨季、本当に素晴らしいシーズンを過ごした。ブルペンは我々が改善したいと考えているエリアだった」とコメント。「彼はかつて優秀な先発投手だったが、昨季ブルペンに回り、複数のセーブを記録したし、複数のイニングを投げる能力も持っている」と話しており、ロングリリーフからクローザーまで、チーム状況に応じて様々な役割を担うことになるとみられる。

今オフのエンゼルスは大物スター選手を獲得するのではなく、選手層を厚くするための補強に尽力しており、ムーアのほか、カルロス・エステベス、タイラー・アンダーソン、ジオ・ウルシェラ、ブランドン・ドルーリー、ハンター・レンフロー、ブレット・フィリップスらを獲得。今季の年俸総額は約2億1300万ドルだが、ぜいたく税のルールに基づいて計算したペイロールは約2億2700万ドルとなり、ぜいたく税ラインまであと600万ドル弱となった。

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