ロッキーズがブルペン補強 元セーブ王の救援左腕ハンドと1年契約

日本時間3月5日、ロッキーズはフィリーズからフリーエージェント(FA)となっていた救援左腕ブラッド・ハンドとメジャー契約を結んだことを発表した。「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者によると、今季の年俸は150万ドルで、来季は年俸700万ドルの球団オプション(またはバイアウト50万ドル)。よって、ハンドには1年200万ドルが保証されていることになる。また、今季開幕時点でロッキーズに在籍している場合、100万ドルのボーナスが追加で支払われるという。

今月33歳の誕生日を迎えるハンドは、パドレスやインディアンス(現ガーディアンズ)でクローザーとして活躍し、2017年から3年連続でオールスター・ゲーム選出。新型コロナウイルスのパンデミックの影響で短縮シーズンとなった2020年には23試合に登板して16セーブを挙げ、最多セーブのタイトルを獲得した。2021年は3球団を転々とするなど苦しんだが、昨季はフィリーズで55試合に登板して45イニングを投げ、3勝2敗5セーブ、13ホールド、防御率2.80、38奪三振をマーク。ブルペンの一角を担い、リーグ優勝に貢献した。

ロッキーズがこのタイミングでハンド獲得に動いたのは、昨季12ホールドを挙げたルーカス・ギルブレスのトミー・ジョン手術が濃厚となったことが関係しているとみられる。ビル・シュミットGMはハンドについて「多くの成功を収めてきたベテラン左腕だ。ルーカスが離脱してしまったが、彼は試合終盤を任せられるだけの能力を持っている」と語り、ギルブレスの代役として期待を寄せている。

昨季のロッキーズは救援左腕がギルブレスくらいしかおらず、先発タイプのオースティン・ゴンバーをブルペンに回すなど苦しい状況だった。今季はブレント・スーターを獲得したほか、招待選手のタイ・ブラック、フェルナンド・アバッド、ローガン・アレンらもキャンプでアピールしており、左腕の選択肢は豊富。そのなかでもハンドの実績は頭一つ抜けており、ロッキーズにとって頼もしい戦力となりそうだ。

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