〈動画あり〉世界大会に出場 アジアチャンピオン 今井雅人さん(上越市土橋・田中産業) 重機の操作技術競う 14日にアメリカ・ラスベガス

 建設機械のオペレーターが操作技術を競う世界大会「キャタピラー・グローバルオペレーターチャレンジ」が14日、アメリカのラスベガスで開かれる。アジアチャンピオンとして出場する田中産業(上越市土橋)の今井雅人さん(43)は、これまでの経験と練習成果を出し切り、1位を獲得して帰りたいと意気込んでいる。

9日に田中産業で開かれた報道向け見学会。今井さんは重機を自在に繰り、精密な作業を次々にこなした

 重機などを手掛けるキャタピラー(本社・アメリカ)が主催。2019年の第1回大会では、田中産業の原田洋之さんが日本代表(今井さんは2位)に選出され、世界4位入賞を果たした。2回目となる今回は、アメリカ、アジア、ヨーロッパ各地域から5500人が出場。予選会、地域大会を経て選ばれたファイナリスト9人が、世界大会に臨む。
 今井さんは2003年に入社し、現在はICT施工部部長を務める。重機の配車、人員配置から、現場作業までを担う。仕事の魅力については「工事現場や建物など、自分たちの成果が次の世代に残ること」と語り、「会社にはあらゆる機械があり、とても恵まれた環境で練習できる」と感謝した。
 埼玉県秩父市で昨年9月、10月に開かれた日本大会、アジア大会とも優勝。精密さ、正確さ、スピードと安全性が要求された競技をクリアできた秘訣(ひけつ)について、「上越は軟弱地盤が多く、冬季は降雪で工事ができないので、効率よく作業を進める必要がある。会社ではさまざまな現場で作業があり、みんなで情報共有も進めているし、原田さんからも何度も大会の話を聞いて、仕事の合間に練習してきた」と語る。
 世界大会ではこれまでの大会同様、それぞれ違う車両で三つの種目に挑むが、このうち一つは日本で流通していない車両。試乗もなく不利な大会だが、幼い頃から重機が好きだという今井さんは「乗るのを楽しみにしている」と笑顔で語る。田中朗之常務取締役(32)の「リラックスして大会に臨み、一番を取ってきてほしい」との願いに、「会社のおかげでできる貴重な経験。平常心で力を出し切り、日本に1位を持って帰りたい」と応えた。

会社と家族への感謝を語った今井さん。大会を楽しみ、平常心で力を出し切りたいと語った

 今井さんは家族や同僚らと共に、11日に日本を出発する。

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