横浜を代表する生き物86種 市がハンドブック作製 陸地の生き物は初、ウェブページでも公開

横浜を代表する生き物86種を紹介するハンドブック(横浜市環境科学研究所提供)

 横浜市に生息する多様な生き物を知ってもらおうと、市環境科学研究所(同市神奈川区)が「よこはまのいきものハンドブック」を作製した。川や海の生き物に関する冊子は刊行してきたが、陸地の生き物をまとめるのは初めて。研究所に蓄積された知見をふんだんに詰め込み、市を代表する鳥類や両生類など86種を紹介している。

 ハンドブックは写真撮影から構成までを職員が担当し、アイデアを出し合いながら手がけた。手に取りやすいように生物調査を通じて得られた豆知識をちりばめたほか、レア度を星の数で示したり、見分け方のポイントを書き込んだりしている。田畑や市街地など、それぞれの生き物の生息環境を一覧できるページも用意した。

 同研究所の百瀬英雄所長は、都市のイメージが強い横浜にも多様な自然や里山景観が残っていると指摘。「研究所の調査報告は一方通行になりがちだった。ハンドブックをきっかけに、横浜の生き物の多様性を知り、環境を大切にする行動につながれば」と期待を込める。

 ハンドブックは市役所3階の市政刊行物・グッズ販売コーナーで500円で販売中。同様の内容をウェブページでも公開している。

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