フェンス衝突で負傷交代のマーリンズ・チザムJr.が故障者リスト入り

日本時間5月17日、マーリンズは昨年オールスター・ゲームに選出された正中堅手のジャズ・チザムJr.を右足母趾MP関節の靭帯損傷により10日間の故障者リストに登録したことを発表した。離脱期間は4-6週間ほどになる見込み。チザムJr.は日本時間14日のレッズ戦で後方の飛球を追った際にフェンスに激突し、そのまま負傷交代となっていた。マーリンズはヘスス・サンチェスが右ハムストリングの張り、アビサイル・ガルシアも背中の張りで離脱しており、開幕時に登録されていた外野手4人のうち3人を欠く事態となってしまった。

現在25歳のチザムJr.はマーリンズで2020年にメジャーデビューを果たすと、2021年にはバハマ出身の選手として初の開幕戦出場。この年は124試合に出場し、打率.248、18本塁打、23盗塁、OPS.728の成績でセカンドのレギュラーに定着した。さらに昨年には腰を痛めてシーズン後半を欠場したものの、60試合で14本塁打、OPS.860の活躍を見せオールスター・ゲームに選出。ルイス・アライズの加入でセンターにコンバートされた今季はここまで打率.229、OPS.694と苦戦気味だったが、離脱直前の試合では2試合連続ホームランを放つなど徐々に調子を上げていた。

無念の離脱となってしまったチザムJr.は、「衝撃を和らげるためにジャンプすることもできたし、もっと早く止まることもできた。それでも自分の頭の中は打球を掴むことで一杯だったんだ。同点の8回2アウトで、文字通り勝負が決まるかもしれない場面だったからね」と故障に至った場面を振り返っている。

チザムJr.の離脱に伴い、マーリンズはザビアー・エドワーズを再昇格。センターの代役をペイトン・バーディックや内野も守れる俊足のギャレット・ハンプソンらと、投手の左右などによって使い分けながら争わせる方針のようだ。さらに打力低下回避のため、今季DHとして出場しているホルヘ・ソレアを球場によっては外野の守備に就かせることも選択肢に入っている模様。チームはしばらくの間あらゆる工夫が求められることとなる。

この苦しい状況に立たされているスキップ・シューマッカー監督は、現在のメンバーで戦えると考えているか、との質問に「そう思っている」と回答。「故障者について言及するのは嫌いだ。それは今いるメンバーを信じていないということだからね。」と選手への信頼を口にした。さらに「我々は勝つために十分な選手を持っている。特にマウンドに上がる選手たちはそうだ。だが、我々はもっとステップアップする必要がある。我々は望んでいたようなベストの月日が過ごせているわけではない。今こそ峠を越えて、ステップアップする時だ」と現状を見据えながら前を向いた。

マーリンズは17日の試合終了時点で勝率5割の地区2位。短縮シーズンの2020年以来となるポストシーズン進出へ、この苦境を粘り切れるかどうかが最初のカギとなりそうだ。

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