夏休みの宿題は町議会の議場で 開成町で21日から無料開放、予約不要の先着順「議会に親しみを」

夏休み中に一般開放される開成町議会の議場=同町延沢

 夏休みは議場で勉強して─。神奈川県開成町議会は学校が夏休み期間となる7、8月に議場を中学生らの自習室として一般開放する。利用頻度の少ない議場を有効活用してもらうとともに、政治へ関心を持つきっかけにしてもらう狙いがあり、県内では珍しい試みという。

 2019年に完成した町新庁舎3階にある議場は12人分の議員席と町幹部の執行者席が向き合う形。電子表決システムや中継用機材など最新設備もそろうが、年4回開催される定例会の本会議を含めて年間60日程度しか使用されていない。

 一方で、町議会はこれまで日曜日に開催する日曜議会にも十数年取り組んできたが、今年4月の町議選の投票率は過去最低の50.19%で、町民の関心はいまひとつ。庁舎設備の有効活用を探る中、夏休み中の子どもたちに勉強スペースを提供している兵庫県太子町の取り組みに着目した。

 山本研一議長は「若い人たちの投票率も低い中で中高生たちに少しでも議会に親しみを持つきっかけになってほしい」と期待する。

 一般開放は夏休み期間の7月21日から8月28日(土日・祝日は除く)まで。対象は町内外を問わず中学生以上。予約不要の先着順で、議員側と執行者側を含めた20席分を無料で開放する。午前9時から午後5時まで。問い合わせは議会事務局電話0465(84)0323。

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