札幌の観光幌馬車6年ぶり復活 ばんえい出身「だいちゃん」8歳デビュー 馬車は1978年から運行

札幌の街に観光幌馬車の風景が戻ってきました。観光幌馬車は1978年、大通公園を拠点に時計台や道庁赤レンガ前などを通る馬車として歩み始めました。市街地を馬車が闊歩(かっぽ)する様子は観光客らの注目を集め、札幌の名物となりました。しかし、経営者が高齢となり、馬の体調不良などあって運行から40年目を向かえた2017年、姿を消しました。あれから6年。幌馬車を復活させようと動いたのは札幌市内のビルメンテナンス会社です。

「何とか復活したいんだという(社員からの)話があり応援や手助けをしているうちに会社のみんなでやってみようか」

その社員というのが太田憲吾さんです。太田さんは当初、脱サラして個人で観光馬車の事業を始めようとしていましたが「(会社の)「面白そうだな」という二つ返事で(スタート)」

会社一丸で実現したのが、「札幌まちばしゃ」です。幌馬車を引くのはまんまるとした瞳が愛くるしい「だいちゃん」8歳です。だいちゃんは2021年10月までばんえい競馬の競走馬でした。1年半の訓練期間を経て先月下旬から札幌まちばしゃの一員としてデビューしました。だいちゃんはサッポロファクトリーを発着点に大通公園、二条市場などおよそ4キロの道のりを1時間かけて歩きます。

客や市民の反応「こどものころ自宅近くで馬を飼っていた人がいたので懐かしいな」「(以前、観光馬車があったことは)知らなかったです。こどもが乗りたいと言っているので乗ろうかなと思っている」Q乗ってみてどうでしたか?「楽しかった」

お客さんの笑顔に太田さんの喜びもひとしおです。「まだスタートラインなんですけれどこうやって自分のやりたいことが実現できたのは本当に嬉しい」

復活への熱い想いが詰まった「札幌まちばしゃ」。今季の営業は10月までです。

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