高校再編計画は「時代の流れ」 卒業生は理解を示す

 栃木県教育委員会の試みの計算では、2035年に中学校を卒業する生徒は約1万2千600人で、今年(2023年)と比べると28%減る見込みです。阿久澤教育長は、適正な学校規模の維持に務める必要があると強調していますが、再編の対象となった学校の卒業生はどう受け止めたのでしょうか。

 アイスホッケーやスケート競技でオリンピック選手を輩出するなどウインタースポーツの強豪として知られ、全国から選手が集まる日光明峰高校は、県教育委員会が定めた適正な規模より少ない生徒数ですが中山間地域にあるという特色もあって5年前から「特例校」として認められてきました。しかし、今回の再編計画案で3校による統合が示され、卒業生で日光アイスバックスのエースとして活躍する古橋真来選手は、「日光明峰という名前がなくなるのであれば寂しいが市内3つの高校が合併することでアイスホッケーとフィールドホッケーという日光市のスポーツの強みが強化され新しい名門になればいい」とコメントしています。

 一方で、栃木工業、農業、商業の3校が統合する計画に卒業生は、時代の流れと理解を示しました。

 県教育委員会は、フレックス・ハイスクールになる予定の宇都宮清陵について、LRTの開業による通学の利便性の確保を理由にあげています。

 今後、県教育委員会が後期の計画を策定するにあたり、男子校、女子校がある宇都宮、栃木、大田原、真岡では共学化の検討も行われます。

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