不正な薬物事件が低年齢化し社会問題に 宇都宮文星女子高校で薬物乱用防止教室

 不正な薬物に関する事件が低年齢化し社会問題となる中、夏休みを前に薬物の恐ろしさや乱用の防止を呼び掛ける教室が19日、宇都宮市内の高校で開かれました。

 宇都宮文星女子高校で開かれた薬物乱用防止の出張教室には、対面のほかオンラインで全校生徒約560人が参加しました。

 この日は、生徒たちの行動範囲の広がる夏休みを前に不正薬物の乱用防止を訴えようと、宇都宮市保健所などが開きました。

 宇都宮市薬剤師会の会員で、宇都宮文星女子高校の学校薬剤師を務める石崎一郎さんが、「薬物乱用はダメ。ゼッタイ!」をテーマに講話しました。石崎さんは、大麻などの薬物を使用すると、学習能力の低下や精神障害などを引き起こすとして、その怖さを説明しました。大事なことは、誘われたら「きっぱりと断る勇気」と「その場から逃げること」と強調しました。

 警察庁の発表によりますと、去年(2022年)、全国の大麻所持などの検挙人数は20歳未満が912人で全体の17.1%です。このうち高校生は150人でした。

 若者を中心に大麻による検挙者が増加していることから、宇都宮市保健所は、関係団体と連携して啓発を行っています。今年度は、宇都宮市内の小中学校や高校、特別支援学校の合わせて30校で薬物乱用防止の出張教室を開く予定です。

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