【大谷のHRライバル⑤】大谷との差は記録上では12本だがデータでは8本差?

現在36本塁打でリーグトップを独走する大谷翔平。しかし、データ上では本塁打数の差が異なることがある。その1人、現在3位タイのラファエル・デバースは本塁打が出にくいフェンウェイ・パークを本拠地としている。

日本時間7月27日、フェンウェイ・パークで行われたブレーブス戦で、レッドソックスのラファエル・デバースが難攻不落の好投手スペンサー・ストライダーから、低めのボール球を上手くすくい上げてライトスタンドに飛び込む25号本塁打を放った。

これで本塁打数はリーグ3位タイ、トップの大谷翔平との差は記録上では11本となったが、とあるデータを見るとその差は異なっている。

MLBの球場といえば、球場の広さやフェンスの高さなど、球場の特徴が強く、本塁打数の違いにも表れている。それを数値に表したのがSTATCASTの「Park Factors」だ。直近3年間のデータをもとに球場の特徴を数値化しており、このデータによると最も本塁打が出やすいのがレッズのグレートアメリカン・ボールパークとなっている。ア・リーグではヤンキー・スタジアムが最も本塁打が出やすく、大谷が本拠地としているエンゼル・スタジアムが次点に続く。そして現在ホームラン数で2位のルイス・ロバートJr.が所属するホワイトソックスの本拠地が3位となっている。一方、デバースが所属するレッドソックスの本拠地フェンウェイ・パークは平均の100を下回る98と、リーグのなかで10番目に位置している。

球場の特徴に関係なく、データ上で「真の本塁打」をカウントするxHRというデータでは、7月26日時点で大谷は32.5本となっている。大谷が実際に放った36本とマイナス3.5本の差があるため、これは言い換えるとラッキーな本塁打と言える。対してデバースのxHRは25.6本で、実際の本数である24本とはプラス1.6本の差があり、これは記録には残らないアンラッキーな本塁打と言える。両者のxHRを比べると、その差は約8本。記録上とは違うデータの差。こうした見方ができるのも、データが充実しているMLBならではの楽しみ方の1つではないだろうか。

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