栃木県立美術館・県立図書館・文書館の3施設を一体再整備へ 「文化と知」の創造拠点に 6、7年後に完成予定

 老朽化により栃木県が集約して再整備を検討している県立の美術館と図書館、それに文書館を加えた文化振興の拠点施設の整備構想を作るため1日、有識者らによる初めての会合が宇都宮市で開かれました。

 県立美術館と県立図書館は、いずれも開館から50年以上が経ち老朽化が進んでいることに加え、施設のバリアフリー化や収蔵能力の拡大、それにデジタル化への対応に課題を抱えています。そのため県は、これら2つの施設に文書館を加えた「文化と知」の創造拠点を宇都宮市中戸祭1丁目の県体育館の跡地に一体で整備する考えを去年(2022年)12月に示していました。

 施設の整備構想を策定するため県は検討委員会の初会合を1日、宇都宮市の県公館で開きました。委員はそれぞれの分野の有識者や学校関係者、公募で選ばれた学生や画家など24人で構成されていて、委員長には、宇都宮共和大学と宇都宮短期大学の学長を務める須賀英之さんが選ばれました。その後、県の担当者がそれぞれの施設の現状と課題や拠点施設の整備に関する考えを説明しました。

 委員からは「本物に触れられる施設にすべき」や「収蔵スペースを確保し活用しやくすることが重要」、「地域性をもった建物にしてほしい」など様々な意見があがりました。

 委員会は、今年度(2023年度)中にあと3回、来年度(2024年度)に2回開催する予定で、パブリックコメントなどを経て来年(2024年)12月をめどに構想を策定する計画です。その後、設計と建設に入り、早ければ6年から7年後に新しい施設が完成する予定です。

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