【データで見える最強選手⑧】奪三振の記録を更新し続ける「新・ドクターK」

現代のベースボールを語るうえで欠かせないのがデータ。膨大なデータを使えば、あらゆる事実が見えてくる。しかし、データではわかっていても打てないボールもある。

日本時間6月27日、ブレーブスのスペンサー・ストライダーが10三振を奪い、これでデビューから40試合で354奪三振を記録。これはMLB史上最多で、ダルビッシュ有の326奪三振、野茂英雄の328奪三振、そして「ドクターK」ことドワイト・グッデンの342奪三振を上回った。

ストライダーの投球データを見ると、その割合は4シームが全体の59.2%を占め、スライダーが33.5%、そして残りがチェンジアップと、球種は少ないが、威力のある球で打者を翻弄していることがわかる。4シームの平均球速97.2マイル(約156.4キロ)は今季の先発投手としてはMLB2位であり、そこに平均85.7マイル(約137.9キロ)と20キロ近い落差のあるスライダーで三振の山を築く。

奪三振率は驚異の14.56。現在の奪三振数はMLBで断トツの199個を数え、2位はブルージェイズのケビン・ゴーズマン(171奪三振)が12.05、そしてエンゼルスの大谷翔平(156奪三振)は11.64で4位につけている。ちなみにメッツの千賀滉大(130奪三振)も11.14と健闘している。

ストライダーは昨年6月から先発ローテーションに入ると、翌月の7月3日に行われたレッズ戦でMLBがトラッキングデータの収集を開始して以来、先発投手としては最速の102.4マイル(約164.8キロ)を計測している。

同年9月18日には、MLB史上最速となる130.0回でシーズン200奪三振を達成。今年は123.0回を投げてすでに199奪三振を記録しているため、再びこの記録を更新するのは間違いないだろう。

奪三振に関する様々な記録を更新し続けているストライダー。データではわかっていても打つことができないストライダーの魔球。「新ドクターK」の快投をお見逃しなく。

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