【MLB】移籍後いきなりタイムリー ラウレアーノと「1対0」の不思議な縁

写真:移籍後いきなりタイムリーを放ったガーディアンズ・ラウレアーノ

ブルージェイズの菊池雄星とガーディアンズのタナー・バイビーの先発で始まった日本時間8月9日のブルージェイズ対ガーディアンズ。バイビーが7回無失点の快投を見せれば、菊池も7回1失点で食い下がる。結局ガーディアンズが2回に入った虎の子の1点を守りきり、1対0で勝利した。

この日両軍唯一の打点を記録したのが先日アスレチックスをDFAとなり、この日がガーディアンズデビュー戦となったラモン・ラウレアーノだ。ラウレアーノ今年MLB6年目の29歳。アスレチックス時代は強打・堅守の外野手として活躍するも近年は打撃不振に陥り、現地時間の8月5日にDFA。その後現地時間7日にガーディアンズにクレームされていた。

そんなラウレアーノだが、実は「デビュー戦」「両チーム唯一の打点を記録」「1-0で勝利する」とは切っても切り離せない縁がある。1回目はアスレチックス時代の2018年のこと。ラウレアーノは8月3日のタイガース戦でメジャーデビューを果たした。この日はブレット・アンダーソンとブレイン・ハーディの投げ合いで始まり両者一歩も譲らず、0対0のまま延長戦に。そして延長13回裏、二死1、2塁の場面でラウレアーノがサヨナラタイムリーを放ち、試合を決めたのだった。

後にも先にもデビュー戦で1-0でサヨナラ勝ちそのサヨナラ安打を放ったという選手はラウレアーノただ一人。まさに「デビュー戦で1-0」といえばこの男なのだ。

そんなラウレアーノだが、今回DFAされたとはいえまだ老け込む年齢ではない。少なくとも守備面では今季も再三に渡って好守を見せており、Fielding Bible社発表の守備指標・DRS(Defensive Runs Saved)は+9。これは400イニング以上外野を守った選手の中では6番目に優秀な値だ。守備評価は複数の媒体が評価手法を発表しているため断言は難しいが、DRSで見ればラウレアーノは依然としてリーグトップクラスの守備力を有している。

また、移籍したガーディアンズは現状スティーブン・クワンが守る左翼以外の2ポジションでレギュラーが流動的だ。ウィル・ブレナンとマイルズ・ストローが主に起用されているが、ともに打撃面で深刻な課題を抱えている。ラウレアーノが以前の打撃を取り戻すことができれば、レギュラーを奪う隙は十分にありそうだ。

メジャーデビューと同じく「1-0」のデビュー戦を自らのバットで勝利につなげたラウレアーノ。デビューから一気にレギュラーを奪い取ったアスレチックス時代と同じように、新天地でもう一花咲かせることはできるだろうか。

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