多様性尊重条例  千葉県が骨子案を公表 パブリックコメント募集

多様性尊重条例  千葉県が骨子案を公表 パブリックコメント募集

 千葉県は9月1日、性別や障害、それに国籍やLGBTなど、「多様性」への理解を深めるための新たな条例の「骨子案」を公表しました。

 県が制定を目指す条例は、「多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会」を推進するために、県の責務や県民の役割を明らかにしつつ、県民の理解を深める措置を講じることを目的としています。

 公表された骨子案では、「趣旨」や「基本理念」、「県の責務」など、7項目で構成されていて、基本理念には「人々が違いを尊重し、互いに関わり合い、影響を及ぼし合うことが、社会の活力や創造性の向上に効果を発揮する」という認識を掲げています。

 また、この理念に則り、県の責務として「県行政のあらゆる分野における施策を総合的に策定し実施する」こととしていて、県民に対しては、立場や特性に応じて多様性が尊重される社会の形成に寄与するよう努めることを求めています。

 一方で、今回の骨子案には、差別などの禁止条項は盛り込まれませんでした。

 県の担当者は、これまでに議会から「県民の行動を制限することは、社会の分断を招きかねない」という意見があったこと等を理由に挙げています。

 なお、県はこの条例のパブリックコメントを9月1日から10月2日まで、受け付けています。

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