達増拓也氏「人口減対策丁寧に」 5期目の岩手県知事に聞く

「人口減少対策や農林水産物の輸出に力を入れる」と抱負を述べる達増拓也氏

 3日投開票の知事選で岩手県政史上最長となる5選を決めた達増拓也氏(59)は4日、岩手日報社のインタビューに答え「人口減少対策を丁寧にやる。農林水産物の輸出など海外に打って出る」と抱負を述べた。

 (聞き手は報道部・熊谷宏彰)

 -10万4千票差の勝利。結果をどう受け止める。

 「年齢や男女など、候補の単純な属性が争点になると良くない展開と思った。私としては公約を丁寧に訴えようと考え、いわて県民計画に新たな内容を加えて強化した。選挙戦ではそれが注目され、政策が争点になったのが有利に働いた。従来の野党共闘の体制で連携できたこともプラスになった」

 -新型コロナウイルス禍が収束へ向かう5期目で力を入れたい分野は。

 「必要に迫られている燃油高、物価高対策は喫緊の課題として取り組む。海外に打って出る部分では、米紙ニューヨーク・タイムズ効果を大きくすることや農林水産物の輸出振興に力を入れたい」

 「人口減少対策を丁寧にやっていく。社会減対策は進学や就職で県外に出てからUターンする選択肢もあれば、大谷翔平選手のように県外に出て岩手へ経済効果をもたらし、貢献してくれる例もある。交通網や情報通信技術が発達する現代。いろいろな人生のパターンに県が目配りし、支援するやり方がいい。それが岩手の魅力にもなる」

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