J1柏レイソル内定の中京大DF桒田大誠、総理大臣杯の敗北を糧に成長を誓う「またインカレに帰ってきて暴れたい」

大学サッカーの全国大会・総理大臣杯3回戦が6日に宮城県松島町内で行われ、中京大は富士大に0-0とPK戦(6-7)の末に敗れた。

この日行われた3回戦は大雨による影響で試合会場が宮城県七ヶ浜町から松島町の競技場に変更となり、人工芝フィールドにも水たまりができるほどピッチコンディションが悪かった。J1柏レイソル内定を勝ち取った中京大DF桒田(くわた)大誠(3年、暁星国際高出身)は左足首の負傷の影響により本職のセンターバックではなく、センターフォワードで後半40分から途中出場するも、得点は遠かった。

桑田は「(負傷により)スタメンで出ることができなくて…。その中でもしっかり準備していつ出てもいいように自分で準備していたんですけど、結果を残せなかったことは不甲斐ない」と悔しい表情を浮かべていた。

それでもポテンシャルの高さは一級品だった。劣悪なピッチコンディションの中、ポストプレーや前線からのプレスなど要所で力強さと上手さを見せてゴールに迫った。

「自分はいつもセンターバックやっているので、逆に相手の嫌なことやろうかなと思ってやりました。自分の特徴はヘディングでもありますし、そこの特徴のところをどんどん生かしてチームにプラスになるようにやっていければ」と言葉通りのプレーを見せた。

まだ大学3年と学生大会のチャンスは今冬の全国大学選手権(インカレ)と来年度の大会も残されている。

桑田は「今回の試合は、雨で自分たちのサッカーが上手くできませんでした。この悔しさを持ち帰って、自分たち、自分自身もスタメンに戻って、しっかり自分のプレーをできるように1回り、2回りまた成長して、またインカレに帰ってきて暴れたいと思います」と冬の全国大会に向けて闘志を燃やしていた。

3年次で柏から早期内定オファー

昨冬の全国大学選手権では九州の強豪福岡大、三笘薫(プレミアリーグ・ブライトン)を輩出した名門を立て続けに破って中京大は8強入りを果たした。その中でも桒田はセンターバックとして空中戦と球際の強さ、正確なロングフィードなどでプロのスカウトから絶賛されるほどの活躍を見せた。

今年春はデンソーチャレンジカップではU-20全日本選抜チームに選出され、J1ヴィッセル神戸側で練習生としてJ3松本山雅とのトレーニングマッチに出場するなど話題に事欠かなった。

そして今年6月1日に柏から2025年シーズン加入内定を発表された。

3年次での早期内定に「レイソルから(練習参加の打診が)来たときは嬉しかったで。もし試合に出られれば地元の友達も見に来れて、そういう中でやれたりしますから。親もそうですけど、応援してもらいやすい環境でやれます。それでいてレベルも高かったので、(オファーを)もらったときは嬉しかったです」と笑顔で振り返った。

同ポジションのDF古賀太陽とは1度食事に行ったこともあり、「そんなにはっきり言われてないですけど、ビルドアップとか落ち着いてやればいいんじゃないか」とアドバイスも受けたという。

大学サッカー屈指のポテンシャルを秘めている千葉県出身のセンターバックは今後の成長も大きく期待されている。

今後に向けて「自分の特徴はヘディングや(身体の)強さがありますけど、それに加えてビルドアップや安定感というところが、まだ課題だと思っています。そういった隙のないセンターバックになって、守備のところでレイソルに貢献していきたいと思ってます」と未来を見据えてさらなる成長を誓った。

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夏の全国大会では本領を発揮できなった桒田だが、冬のインカレ出場権を勝ち取り、全国の大舞台で雪辱を果たす。

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