長崎市の新文化施設建設 本年度中に予定地示す意向 鈴木市長が市議会で表明

 定例長崎市議会の一般質問が7日始まり、5人が登壇した。鈴木史朗市長は新たな文化施設の建設計画について、本年度中にも建設予定地を示す意向を明らかにした。五輪清隆議員(市民ク)の質問に答えた。
 市庁舎移転に伴い廃止した市公会堂(魚の町)の代替として、市は旧市庁舎跡(桜町)を建設予定地とする新文化施設の基本計画を策定。鈴木市長が就任後、計画再考を表明し、設計予算の計上をいったん見送ったため、建設地や完成時期が不透明になっている。
 鈴木市長は今後、市中心部で候補地を挙げ、市内の回遊性向上などを考えた上で、市文化振興審議会や本年度中に策定する「長崎都心まちづくり構想」の検討委員会などの意見を聞きながら検討すると説明。「まちづくり構想の策定完了を待たずとも見極めできるよう(新文化施設の建設地決定を)優先する」と述べた。
 基本計画の概算建設費は66億~69億円程度だが、建築費高騰などの影響で当初見込みの2倍以上に膨らんでいる。鈴木市長は「建築単価の上昇傾向が続き、(建設費の)増加も一定あり得る」と説明。財源のうち、国土交通省の補助制度を活用し、30億円弱の確保を見込んでいると明らかにした。

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