ISSに到着した「スペースうなぎ」誕生エピソード 今後一般販売も予定!【長野・岡谷市】

先月、ISS=国際宇宙ステーションに打ち上げられたウナギの蒲焼。開発した岡谷市の老舗ウナギ料理店が会見を開き、その特徴や、誕生のきっかけについて語りました。

香ばしく焼き上げられたかば焼き・・・その名も「スペースうなぎ」です!岡谷市の老舗ウナギ料理店「観光荘」が開発した宇宙食です。
先月、アメリカ・フロリダ州から国際宇宙ステーションへ打ち上げられ、ISS長期ミッション中の古川聡宇宙飛行士の元へ届けられました。
ウナギのかば焼きを宇宙へ…
過去には、かば焼きを気球に乗せて、成層圏へと打ち上げるプロジェクトに挑んだ関係者たち。前代未聞の取り組みを後押ししたのは、古川宇宙飛行士がおととし、宇宙日本食に関する意見交換会でこぼした一言でした。

■観光荘3代目 宮澤健 代表取締役
「『無理かもしれないけれど、ウナギのかば焼き食べたいなぁ』というお話をしてくれた。その時古川さん、我々ウナギ屋さんが参加しているのを知らない状態でお話してくれてJAXAの担当者の方も『ここにウナギ屋さんいますよ』とお話してくれた」

これがきっかけで、宇宙に元気や笑顔を届けたい!という強い思いが芽生えたといいます。試行錯誤を重ねて6月、JAXAから「宇宙日本食の認証」を受け、無事ISSに搭載されました。用いるのは養殖業者と観光荘が共同で生み出したブランドウナギ=「シルクうなぎ」です。重さや、厚みに制限がある中で、店の味に近付けました。

■観光荘3代目・宮澤健 代表取締役
「炭火のほのかな風味が抜けてきたり我々の「シルクうなぎ」は、非常に脂が上質なので、脂があるが後からしつこくない形で訪れてくる。簡単に喫食できてウナギを感じられるところまでは持って行けたかなというところで、そういった感想を皆同様に思っている」

そのままでも、温めても食べられます。レトルト加工を施し長期保存ができるため災害時の非常食としても期待できるということです。年末から来年の初めごろに、観光荘のECサイトでの一般販売もすることにしています。

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