「僕の特長」 クリスティアーノがならではのクロスで甲府歓喜の決勝アシスト! 歴史的1勝にも「大きいよ」

[写真:©︎CWS Brains, LTD.]

4日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)2023-24グループH第2節でブリーラム・ユナイテッド(タイ)を迎え撃ち、1-0で勝利のヴァンフォーレ甲府。初出場の甲府としてアジアの舞台で歴史的1勝となり、J2史上としてもACL初勝利の快挙を成し遂げた。

本来のホームスタジアムではない国立競技場、平日水曜日のナイトゲーム、あいにくの雨天とイレギュラーなシチュエーションが重なっての試合だったが、それでも来場した甲府サポーターにとって記憶にも残る1勝に。その瞬間をもたらしたのがクリスティアーノだった。

2試合連続の0-0が頭のなかにちらつく始めた90分、敵陣右サイド深くでのスローインから、クリスティアーノがゴール前を素早く確認して右足でクロス。蓋をするように詰める相手DFの右脇をアウトスイングのボールが抜け、ファーの長谷川元希がヘッドで決勝弾を決めた。

クリスティアーノはアシストシーンを「僕の特長でもある。特に、右でああいうクロスを上げるのは。モトキは良いポジショニングでもあったし。僕らにとって、この勝ち点3は大きいよ」と振り返った。

助走ほぼなしのクロスは馬力が魅力のクリスティアーノならでは。本人も「ちょっとスペースがあったし、僕にとってもやりやすく、できる形。良いクロスを上げられたし、モトキが良いヘディングをしてくれたよ」と語った。

そんなクリスティアーノはこの日、ベンチからのスタートで、長谷川とともに58分からピッチに。アシストシーンだけでなく、前からの守備にも徹する姿勢が印象的で、それがチームの活力を生んだが、クリスティアーノも胸を張った。

「まず試合に勝つために入った。ベンチからも相手の弱点やスペースがあるところを観察していた。そこで僕らがしっかりとワンチャンスを決められて、よかったと思う」

甲府のJ1昇格争いが佳境に入るなか、ACLでは歴史的な1勝を呼び込む決勝アシストのクリスティアーノ。36歳とあって持ち前の馬力にも陰りこそあるが、甲府にとって特別なタレントの1人であるのに変わりない。

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