記録的な大雨から1か月 養老渓谷の旅館 いまも災害の爪痕残る

記録的な大雨から1か月 養老渓谷の旅館 いまも災害の爪痕残る

 9月8日の台風13号の接近に伴う記録的な大雨から1か月が経ちました。

 浸水被害を受けた千葉県の観光地・養老渓谷の旅館では、いまも災害の爪痕が残っています。

 旅館「喜代元」 秋葉保雄 代表
「(川の水が)来るはずないのに急に来たので、自分の中では「廃業」を考える部分が多かったが、泥のかき出しとか大勢のボランティアが来てくれて、あっという間に表が片付いた」
「皆さんから温かい支援をもらって廃業はできないなと思って、廃業から前向きに考え直してもう一度やろうかなという気持ちに変わった」

 養老渓谷の旅館「喜代元」では、近くを流れる養老川が氾濫し、調理場や宴会場がある1階が水に浸かるなどの被害を受け、2024年1月まで入っていた宿泊予約は、全てキャンセルとなりました。

 被災から1か月が経ってもなお、旅館の庭や床下には泥が残っていて、泥のかき出し作業は10月中をめどに終える見込みですが、旅館内の改装をこれから検討するため、再開の時期はまだ決められないということです。

 養老渓谷の温泉街では、大雨の影響で「喜代元」を含む5軒の宿泊施設が休業していましたが、これまでに1軒が営業を再開し、このほかの2軒も11月の紅葉シーズンまでに営業を再開する予定だということです。

 大多喜町によりますと、養老渓谷の3つの遊歩道は崩落などによりいずれも通行止めになっていて、復旧の見通しは立っていないということです。

 養老渓谷観光協会の代表も務める「喜代元」の秋葉保雄さんは次のように話します。

 旅館「喜代元」 秋葉保雄 代表
「ほかの旅館・飲食店は元気に営業しているので、台風13号の水害を受けて養老渓谷は全部ダメだという印象ではなくて、遊歩道も崩落とかあってすべて入れなくなったが、通行止めにはなるがこういう景色を楽しめるとか、紅葉のアピールの仕方をできればと思っている」

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