試合開始数時間前にベルギーの首都ブリュッセル中心部の路上で何者かが自動小銃を発砲した事件を受けて、UEFA EURO 2024予選のベルギー代表vsスウェーデン代表がハーフタイムで中止となった。
現在、ユダヤ人国家のイスラエルと『ハマス』（イスラーム主義を掲げるイスラム組織で、パレスチナ自治区ガザを実効支配している）の間では激しい軍事衝突が起きており、多くの民間人が死傷する事態となっている。双方の主張に対する賛同や批判が世界中で巻き起こるなか、スウェーデンではイスラム教の聖典『コーラン』を燃やすデモが相次ぎ、イスラム過激派が報復を呼びかけていた。
イギリスメディア『BBC』によると、ブリュッセルにおける銃撃事件では2名の死亡が確認されており、ほかに1名が負傷したという情報も流れている。
現地時間10月16日に開催が組まれていたUEFA EURO 2024予選グループF・第8節のベルギー代表vsスウェーデン代表は、両チームおよび地元警察が協議した結果、ハーフタイムで中止に。犯人が逃走中であるため、サポーターと選手たちは安全のためにスタジアム内に留まるよう命じられた。スタジアムからの避難は22時45分頃に始まり、スウェーデン代表は警察の護衛付きで空港まで移動。スウェーデンサポーターにも警察が付いた。
スウェーデン代表のヤンネ・アンデション監督は、選手たちがハーフタイムになって初めて事の次第を知ったことを明かした。
「ロッカールームに戻ってきたときに、今回の情報を入手したんだ。すぐに、これはまったく非現実的なことだと感じた。今日、私たちはどのような世界に住んでいるのだろうか」
「チーム内で話し合いを始めたとき、被害者とその家族を尊重してプレーしたくないということで100％同意した」
なお、『BBC』を始めとする各メディアでは、死亡した2名がスウェーデンサポーターであると報じている。被害者らが試合を観戦するためにブリュッセルにいたかどうかはまだ分かっていない。
