ローマ、モンツァ戦のボールボーイ遅延行為で罰金処分

ボールボーイへの要求に厳しいモウリーニョ監督[写真:Getty Images]

ローマが、モンツァ戦でのボールボーイによる故意の時間稼ぎによって罰金処分を科された。

ローマは、22日に本拠地スタディオ・オリンピコで行われたセリエA第9節のモンツァ戦を1-0で勝利した。

モンツァが前半に退場者を出し、後半終盤の90分にFWステファン・エル・シャーラウィのゴールでスコアが動いた一戦は、後半アディショナルタイムにベンチサイドで両軍が小競り合いを起こす一幕があった。

その一因となったのが、モンツァのスローインでのリスタートとなるべき場面で、ボールボーイの球出しがかなり遅れたことだった。

この振る舞いにいら立ったモンツァ陣営がエキサイトすると、ジョゼ・モウリーニョ監督は相手ベンチに向かって泣き真似やヤジを飛ばす侮辱行為を行ったとして退席処分に。そして、次節のインテル戦でのベンチ入り禁止が確定した。

これを受け、レガ・セリエAの規律委員会は、「ローマは客観的な責任として、独自のボールボーイを置くという目的で、ゴールが決まった後、組織的に試合の通常の再開を遅らせ、主審にロスタイムを2分延長させた」と、今回のボールボーイの行動を問題視。クラブに対して1万ユーロ(約160万円)の罰金処分を科した。

なお、モウリーニョ監督は以前からホームゲームにおけるボールボーイの働きを重要視しており、トッテナム時代のチャンピオンズリーグのオリンピアコス戦ではゴールの起点となる素早い球出しを見せたボールボーイを称賛し、後にファーストチームの練習中の食事に招待することもあった。

逆に、マンチェスター・ユナイテッド時代にはオールド・トラッフォードのボールボーイの緩慢さに不満を示し、次節以降から変更を要求したこともあった。

ホームチームに優位となる素早い球出しは推奨されるべきものである一方、アウェイチームの反撃を遅らせるための行き過ぎた遅延行為はホームアドバンテージを逸脱したものだ。さらに、ボールボーイ自身が非難の対象となるリスクもあり、ポルトガル人指揮官としては行き過ぎた要求を自重すべきところだ。

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