日光市ゴルフ場跡地で切断遺体事件 会社役員の男の初公判 被告が「全く違う」と無罪主張

 2022年1月、日光市のゴルフ場の跡地で切断された男性の遺体が見つかった事件で、死体遺棄などの罪に問われている会社役員の男(64)の初公判が25日、宇都宮地方裁判所で開かれ、男は「全く違う」などと無罪を主張しました。

 死体遺棄と死体損壊の罪に問われているのは、東京都足立区の会社役員、中山正弘被告(64)です。起訴状などによりますと3年前から2年前にかけて、中山被告は仲間と共謀し、切断された男性の遺体を東京から日光市の空き家などに運び遺体の一部を工具で切り取ったうえ日光市内の山林に遺棄したとしています。遺体の身元は現在も特定されていませんが、40歳から70歳くらいの男性で日本を含む東アジア人の可能性があるということです。

 この事件の裁判をめぐっては、中山被告と共謀して死体遺棄などの罪に問われている東京都大田区生まれで住所不定・無職の石川泰治被告(75)と宇都宮市御幸本町の無職、大塚泰史被告(44)の初公判が10月11日、宇都宮地裁で開かれていて、2人はそれぞれ起訴内容を認めています。

 25日の初公判で中山被告は、起訴された内容について「石川被告や大塚被告とは死体遺棄と死体損壊について話したことはない」などと答え無罪を主張しました。

 検察側は冒頭陳述で、中山被告は知人の石川被告に「死体はバラバラの状態でミイラ化しているので焼却できる」などと話して、遺体を預けたうえ石川被告に報酬として50万円を渡したと指摘しました。一方、弁護側は、「共謀した事実はない」などと無罪を主張しました。

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