熊谷知事 災害時の死者名公表「国でルールづくりを」

熊谷知事  災害時の死者名公表「国でルールづくりを」

 千葉県の熊谷知事は10月26日、各自治体に判断が委ねられている災害時の死者の氏名の公表について、「広域的な災害時に混乱する恐れがある」と述べ、国による統一的なルール作りの必要性を強調しました。

 災害による死者の氏名の公表については、25日に行われた関東地方知事会議で、統一的なルール作りを国に検討するよう求める方針が決まりました。

 熊谷知事は、26日の記者会見で「災害の発生は、一つの行政区域内に留まるとは限らず、広域的な災害時に各地の取り扱いの差が混乱を招く恐れがある」と述べ、国による統一的なルール作りの必要性を強調しました。

 一方、災害による死者名を公表しないとする千葉県の方針については、次のように述べました。

千葉県 熊谷俊人 知事
「死者は遺族や家族の心情への配慮など慎重な対応が求められると考えている。安否不明者とは異なって、死者の場合は救助活動の効率化・円滑化に資するものではない。国から統一的な見解が示されていない。こういう現状の中で、県としては慎重に取り扱うべき問題だと位置付けた」

 国は2023年3月に安否不明者については、救助活動を踏まえて家族の同意がなくても原則公表する方針を示していましたが、死者は対象外で、判断を各自治体に委ねています。

© 千葉テレビ放送株式会社