「現金は裁判・調査費用として受け取った」 久高氏側、収賄容疑を否認 前那覇市議長の汚職事件

(資料写真)沖縄県警本部

 那覇市議会前議長の久高友弘容疑者(75)と容疑者(71)の弁護人が16日、それぞれ本紙の取材に応じ、いずれも沖縄県警の調べに収賄容疑を否認していることを明らかにした。

 久高容疑者の弁護人は受領したとされる5千万円は71歳の容疑者が受け取ったもので、その後「久高容疑者に調査費として支払った」と説明した。久高容疑者に賄賂の認識はないという。

 裁判費用や調査費用として現金を受領したため、市の追及は職務権限の行使にも当たらないとしている。一方、現金の一部は実際には生活費に充てたという。

 久高容疑者が逮捕前の本紙取材に「3市議に議会での質問を依頼し、百万単位の現金を渡した」と証言したことについて、弁護人は「特段話せることはない」と答えた。

 71歳の容疑者の弁護人は5千万円受領について「市有地の所有権が戻ってくることを見越した土地売買契約の内金だった。久高容疑者と共謀して賄賂を受け取った認識はない」と話した。

 一方、贈賄容疑で逮捕された会社役員の容疑者(70)も逮捕前の本紙取材に「5千万円は土地を買うための71歳の容疑者に対する手付金だった」と容疑を否認していた。久高容疑者と71歳の容疑者が連名で領収書にサインしていたが、「立会人だったからではないか」と話した。

 同じく贈賄容疑で逮捕された元総会屋の容疑者(80)は「あなたが言っているのは違法なことでしょ。みんなまともじゃないね。私はよく分かりません。あなたに話をする義務も責任もありません」と答えた。

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