仲井間文子さん死去 88歳 沖縄県ファッションデザイナーの会会長

本紙のインタビューに「復帰を経て沖縄のファッションは大きく進化した」と語るデザイナーの仲井間文子さん=2022年1月20日、沖縄タイムス社

 沖縄県ファッションデザイナーの会会長で、県内ファッション界の発展に尽力した仲井間文子(なかいま・ふみこ)さんが16日午前9時19分、大腸がんのため、那覇市の病院で死去した。88歳。那覇市出身。自宅は那覇市鏡原町。告別式は22日午後1時から1時45分に那覇市曙1の20の39、那覇葬祭会館本館で。喪主は長男憲彰(けんしょう)さん。

 文化服装学院(東京)を卒業後、1959年に沖縄三越の前身「大越百貨店」に入社。専属デザイナーを50年以上勤めた。

 沖縄の染め織りを洋服に取り入れたデザイナーの先駆けで、県内の染め織りの各産地に通い、職人とともに服地としての染め織りを作り上げてきた。

 ミス沖縄の衣装製作を初代から20年間手がけたほか、かりゆしデザイン事業協同組合の理事長を務め、かりゆしウエアの普及にも尽力。沖縄の染め織りの魅力を内外に発信した。

 県ファッションデザイナーの会会長やファッションデザイナークラブ琉球(FDR)顧問を務め、後進の育成にも力を尽くした。2020年度の県文化功労者にも選ばれた。

© 株式会社沖縄タイムス社