九州新幹線長崎ルート整備方式 佐賀と国が協議 長崎県知事“前進”に期待

 九州新幹線長崎ルート未着工区間(新鳥栖-武雄温泉)の整備方式を巡り、佐賀県の山口祥義知事がルートや財源スキームに関する考え方を与党検討委員会の森山裕委員長に伝えたことについて、大石賢吾知事は20日の定例会見で「(国と佐賀県の)協議が前に進むことを期待している」と述べた。
 整備方式を巡る国と佐賀県の「幅広い協議」は2月以来開かれていない。山口知事は10月27日に東京都内で森山委員長と面会。佐賀空港と連携する南回りルートを一定評価する考えを伝えたとみられる。
 会見で大石知事は「ルート自体は佐賀県内のこと。具体的なコメントは差し控えたい」と前置きしつつ、「長崎県はフル規格での全線開通を望んでいる」として協議の進展に期待を寄せた。
 佐賀県が整備費の追加負担に難色を示す現状については、大石知事は「法令に基づいて負担が決められている。長崎県が負担する形にはならない」と従来の立場を強調。その上で「われわれとしては全国の新幹線のネットワークにつながることが第一。それを実現する上での役割は、可能なことがあれば検討したい」と話した。

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